フランス・アヌシーツアーW(7月7日)

プランプラのTOの正面にモンブランが聳える。ここからシャモニーのLDまで落差は約1000mある。

素晴らしい上天気だ。
今日はいよいよシャモニーに行く。
ホテルを8時半発、高速道路の出口の展望台で写真を撮り2時間弱でシャモニーに着く。
まず街中のランディング場(LD)に行く。
LDは狭い上、周囲の樹などが高いので注意が必要だ。
シャモニーの街を挟んでモンブランの向かいにあるプランプラのTOには6人乗りのゴンドラで登る。
ゴンドラから先ほど見学したLDが見えるので方向を間違えないよう覚えておこう。
プランプラから正面にモンブランが雄大に見える。

LDは少し狭いがそれほどのプレッシャーはない

パイロットはそれぞれ飛び立ってゆく。
ロープウエイの向こうの切り立った岩壁を果敢に攻めているが思ったように高度を稼げないで苦労しているようだ。
やがて親父にも「そろそろ出ましょう」と声がかかる。
LDではH社長が待機している。
モンブランに向かって気持よく飛び出した。
親父はぶっ飛びだから岩壁などに近寄らない。(近寄る腕はない)
モンブランを眺めながらゆったりとシャモニー上空を飛んでゆく。
高度に余裕があるので他のパラグライダーに注意しながらも空中散歩を楽しむ。
狭いLDにもH社長の誘導でなんとか無事降りた。


シャモニーを眼下にモンブランに向かって飛ぶ

パラをたたんでパイロットの人たちの着陸を待っていると上空でタンブリン(パラグライダーを縄跳びのようにパイロットを中心にして何回も 縦に回転させるアクロバット)をしている機体が2機もあった。
パラグライダーでもあんなアクロバットが出来るのか、話には聞いていたが実際見るのは初めてだった。
あれを出来るパイロットは世界でも数少ないと聞いているがすごい技だ。
それが終わったころ1機のパラがLDに向かってきてファイナルターンした。
少しターンを急激にやり過ぎたのだろう。
30mほどの高度で失速してレスキューパラを投げたが当然間に合わずLDの端の木にツリーランディングした。


どこからでもモンブランが望める

親父も駈けつけてみると幸いパイロットに怪我もなく木に引っ掛かって間もなく自力で下りてきた。
H社長に「あんな低い高度でレスキューパラを投げても意味ないのでは?」と聞いたら「いや、木に引っ掛かれば墜落のショックを吸収できるから 投げた方が良い。」と教えられた。
なるほど、失速してすぐパラを投げたのだから相当経験のあるパイロットだったのかなあ。

仲間のパイロットも降りてきたのでシャモニー中心部のレストランで昼食をとる。
注文したピザは量が多くて半分残してしまった。
何しろこちらは日本人には量が多くて食べきれない。
昼食後、エギーユ・デュ・ミディに登ろうとロープウエイ駅に行ったが混んでいて今日は乗ることが出来ないと表示されていた。
仕方がないので1時間半ほど自由行動にしてお土産など買おうということになり親父もシャモニ・モン・ブラン駅や登山電車の駅などを見て回る。
どこでも絵になる景色だがカメラをなくしているのでむしろのんびり散策出来た。


帰りにモンマンに登り、また薄暮フライト。
モンマンはもう4回目になったのですっかり慣れてホームコースのような感じだ。
夕方の穏やかな風の中、気持ちよく飛んだ。
帰りの車中で「私はモンブランを見なかったからシャモニーに明日も行きたい。」と提案する人が現れた。
親父はもちろん大賛成だがあんなにいい天気で正面に見えていたのにといったら、岩壁で上げることに集中して全く景色を眺める余裕はなかったという。
確かにあの岩壁をすれすれに飛んで上昇気流を掴むのに神経を集中していれば景色を見る余裕はないのかもしれないなあ。
という訳で5日目もシャモニー行きと決まった。

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