ビサン、サレーブ(7月8日)

TOからジュネーブ方面を望む。風が弱くトップアウトしているパラは見えない。

昨日行ったが飛べなかったビサンに再度挑戦。
だが、風は昨日に比べれば治まっているが頂上(TO)付近の高さまで谷に雲がかかってLDが確認できない。
谷のLD側は雲がかかっていないと半谷さんや正一郎さんらは判断しているが確認のため正一郎さんが飛ぶことになった。
親父は今日も飛べないのではないかと思っていたら、正一郎さんが「タンデムで飛ぶから乗るかい?」と言ってくれたのでカメラマン役を兼ねて乗せてもらうことにした。

虹の中心にタンデムの影が見える

谷を埋めている雲を越して行くと雲にパラの影が映ってブロッケン現象が見えた。
LD側の山から風が吹き下ろし、TOに吹き上げているのでLD側に雲はなく視界は全く問題ない。
そんな報告がTOに伝えられ待っていたパイロットが飛び立つ。
やがて1時間もかからずに全員ランディングした。


この辺りにLDするのだが牛の糞に注意!

昼食後、2フライト目はジュネーブ近郊のサレーブに行く。
ここは必ずトップラン(トップランディング、テイクオフしたところにランディングすること、つまり余裕を持ってトップアウトしなければならない)しなければならない。
ここもサンチレール等と同様、絶壁の上にTOがあり風が吹きあがるのでリッジソアリングで楽にトップランが出来るらしい。
ただし、下に下りればスイスだから不法入国になってうるさい等と脅かされる。
また、TOは柵でかこってあるからないが柵外は牧場だからランディングする時は牛の柔らかい糞を踏まないように注意される。
ところがこの時は風が弱くトップアウトしているパラは見当たらない。
しばらく待機することになった。


頭上安定の練習をしながら風を待つ

地元のパイロットも飛び立つ人は少なくTOで頭上安定の練習等をしながら風待ちをしている。
見ていると自在にパラを操って本当にうまい。
少し風が強くなったのでインストラクターが2名、様子見に飛び出した。
ところがすぐ風が弱まってトップアウトするどころかどんどん下降してゆく。
一時は500m以上も下になってどこかにアウトランディングしなければならないのかと皆で心配して眺めていた。
それでも風が強くなるまで粘って飛び続け、なんとか高度を回復して約30分後にやっとトップラン、さすがインストラクターだ。


中央の岩壁の上がTOになっている

しかし、そんなことは皆さんが出来るわけでないから岡田さんが飛んで下のLDが確認できた。
これでトップランでもぶっ飛びでも可能になった。
そこで皆安心して飛び出し、親父がテイクオフしたのは20時頃。
これがこのツアー最後のフライトだから少し遊んでトップランしてみたいところだがさっきインストラクター2人の緊迫したフライトを見た後なのでとてもそんな気持にはなれず誘導に従って真っすぐ岡田さんの待つLDに向かう。
それは断崖をジュネーブ側に回り込んで高速道路を横切った先に在った。


LDが見えれば高度も余裕があり風も穏やかなのでのんびり景色を楽しむ。
右手にレマン湖が見え、手前には140mという高さまで吹き上げる有名な大噴水(Jet d’Eau)が水煙を上げている。
10分ほどで広いLDにグッドランディング。
5日間で9フライト楽しんだ2回目のアヌシーツアーのフライトが無事終わった。

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