ヒッチハイカー

三重県のいなべ市側からは鞍掛トンネル東口まで車が入ることができた

御池岳に登るため家を5時に出発し高速を走って6時半ごろ名神、湖東三山PAのスマートICを出た。
306号線を走ってゆくと道路崩壊で全面通行止めの予告看板がある。
実は1週間前に台高山脈の木の実や塚から薊岳、穂高明神を往復するつもりだったがアプローチで使う予定の麦谷林道が大崩壊で使えないことがわかり中止した。
この時は平成23年台風12号の紀伊半島大水害による大崩壊からずっと使えない状態だったので事前調査が甘かったと思う。
今回は林道ではなく国道なのでうっかりしていたが冬季閉鎖中に滋賀県側に法面崩壊があって開通出来ていないらしい。
ここまで来てしまったのだから時間はかかるが関ヶ原経由で大回りをして三重側から目的の鞍掛トンネル東口に行こうと決めた。

彦根IC方面に進んで往くと「白川」の表示を掲げた青年が路傍に立っている。
「関ヶ原までだが乗るかい」と聞くと「ぜひ乗せてください」と言う。
東京の学生で昨日は奈良に行き見物後、多賀サービスエリアのベンチで寝て一般道まで歩いて出てきたらしい。
早朝から立っていたがなかなか車が止まってくれず2時間も経ったということだ。
近頃、ヒッチハイクを見かけなくなったがそんな元気のある若者もいる。
しかもカナダでホームステイをしていて出発する2日前に帰国したばかりという。
いろいろ訊いてみると初めてのヒッチハイクということでだいぶ準備不足だが季節は夏、若い頃はそんな無鉄砲も良い。
親父もそんなことが好きで学生時代は中古のバイクで本州一周を試み、山陰で転倒して挫折したことがある。
その頃はテロなどもなく鷹揚な時代で親父もそんな旅ではステーションビバークをよくした。

礼儀正しい好青年で白川方面の地理は不案内だから教えてほしいと言う。
そこで伊吹PAで郡上八幡や高山、白川などのレクチャーをしてあげた。
親父も山に登る予定があるからあまり長い時間かけられなかったが少しは役に立つだろう。
関ヶ原ICで出て、近くの国道21号線(旧中山道)の車が止まりやすそうな道路の広くなったところで降ろしてやった。
順調にヒッチハイクを続けているだろうか。

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