北海道ドライブ(6月15〜23日)

カナディアンカヌーで釧路湿原を行く。2時間半ほどのツアーの間に自然について詳しくガイドしてくれた。

若い頃からやって見たいと思っていた北海道ドライブに行ってきました。
今回はかみさん同伴なので九州や東北の時のような登山は諦め、大雪山や羊蹄山は眺めるだけの計画となった。

1日目

家を19時前に出発。
4時間もあれば地道を走っても余裕で舞鶴に着くと思っていたが池田、川西付近で渋滞に巻き込まれ1時間半ほどタイムロスした。
結局、池田ICに戻って中国道にのり舞鶴まで高速道路を使う。
フェリーに23時乗船

2日目

0時30分 出港
穏やかな海を20時間15分の船旅で小樽着
ホテルにチェックイン後、小樽運河〜小樽駅を散歩する。

店先の魚を選んで焼いてもらう

3日目

小樽駅前の三角市場は7時に開く。
20軒ほどのどの店でも大きな生簀にタラバガニが蠢いている
店を覗いていたら「ここで食べられますよ」と店の人に声を掛けられた。
朝からカニでもないので店先の厚い鮭の切り身を焼くよう注文する。
焼ける間に氷下魚の干物や昆布など車で持ち歩いても腐らないようなものを買った。
焼き上がった鮭やこの店で漬けたと云う松前漬はさすが北海道の味、おいしかった。
ホテルに戻ってチェックアウト走り出してすぐ雨が降り出した。
天気予報では今日は1日中雨で風が強い。

サラブレッドも雨に濡れて寒そうだった

日本初のバードサンクチュアリとなったウトナイ湖、サラブレッドで有名な日高も雨の中。
この雨と強風では襟裳岬も観光にならないので途中から天馬街道で広尾に抜けた。
北海道は新緑の季節で明るい緑にあふれている。
森の緑を見ているとせいぜい40〜50年程度の若い樹ばかりのように見える。
そんな感じがして注意して見れば何処の森も若い樹ばかりだ。
この日は広尾シーサイドパークキャンプ場にテントを張るつもりだったがかみさんの初キャンプが雨の中での設営ではイメージが悪すぎる。
この後、キャンプ拒否!!ということになると大変なので帯広まで走ってビジネスホテルをとった。
帯広では有名な六花亭でお菓子を買い、レストランで帯広名物の豚丼を食べる。

救命胴衣を着けカヌーに乗り込む

4日目

昨日、襟裳岬をショートカットして帯広まで進んだので行程は余裕が出来た。
少し晴れ間もありそうなので調べておいた釧路湿原のカヌーツアーに電話して予約する。
釧路市役所で観光パンフレットを貰い、釧路駅、フィッシャーマンズワーフ等回って時間調整する。
釧路湿原の展望台で見渡す限りの湿原の広さを実感した。
JR細岡駅でカヌーのガイドと落ち合って塘路湖の湖畔に行く。
簡単なガイダンス後、カナディアンカヌーにガイドも同乗してカヌーツアーに出発。
塘路湖から釧路川の支流に入るとすぐ岸辺の樹にとまっている大きなオジロワシの幼鳥を見つけた。
穏やかな流れの中、景色を楽しみながらガイドからいろいろ話を聞いた。
「こちらの森を見ると細い樹ばかりで大木が見当たらないように思いますがどうしてですか。」

オジロワシの幼鳥が岸辺の木にとまってる

「それは開拓時代の樹木は無価値とされ皆伐されました。山の奥に行けば大きな木の切り株はありますが今も皆伐されます。この辺りも皆、私有林で現在では自然林はほとんど残っていません。」
「あの声は丹頂鶴です。保護の努力が実って増加傾向にあります。丹頂鶴の道内の生息数は1200羽程度ですからなかなか見ることはできませんよ。」
釧路川の本流に入ると岸辺にエゾシカも現れた。
他にカヌーは見えず「釧路湿原は我々の貸し切りですね。」

その夜は屈斜路湖畔の和琴半島湖畔キャンプ場でかみさんの初キャンプ。
初めて使うレジャーテントはかみさんと庭で一度張って練習をしただけだったのでポールの配置を間違えて設営に手間取った。
山岳用と違って4〜5人用のレジャーテントは広々として居住性が素晴らしい。
テーブルを持ち込んでスーパーなどで仕入れたおかずでの晩餐となった。
ビールもうまい。
他に張られていたテントは一張りだけで静かな夜だった。

かみさんの初キャンプは屈斜路湖畔で

5日目

ここでは3時半ごろには明るくなってくる。
今日は行程が長い。
4時過ぎに起床、朝食後6時出発。
天気は曇りで摩周湖方面は雲の中に入っている。
思った通り摩周湖第3展望台、第1展望台とも濃霧で全く湖面は見えない。
知床も羅臼展望台は霧の中、海岸を走っている時に北方領土(国後島)が見えた程度だった。
ところが残雪があちこちに残る知床峠を越えると霧が消えて羅臼岳も望めるようになった。

やっと晴れて羅臼岳が見えて来た

半島の東と西ではこんなにも天気が変化するものなのか。
この後はオシンコシンの滝〜小清水原生花園〜博物館網走監獄〜石北峠〜層雲峡と薄曇りで快適なドライブが続いた。
層雲峡では流星の滝、銀河の滝を眺めたので100名瀑を3本、1日で観光したことになる。
どの滝もさすがに素晴らしかったが親父は銀河の滝が繊細で一番気に入った。
もう少し近くで観たかったのに崩落が激しく危険ということで近寄ることが出来なかったのは残念。

層雲峡の「ホテル大雪」泊。

富良野、ファーム富田の花畑

6日目

7時30分出発
今日も雨もようだが視界は悪くない。
富良野に着くまで車窓から大雪山、トムラウシ山、十勝岳などを眺めることが出来た。
美瑛〜富良野辺りでは相当な強風で修学旅行生などが飛ばされそうになりながら走り回っていた。
この後は視界も悪くなり羊蹄山は見ることが出来ない。

白老(アイヌ民族博物館)を見学して仲洞爺キャンプ場に17時10分着。
キャンプ場からは煙を上げる有珠山が見えた。

洞爺湖畔のキャンプ場は車を入れてもよい

7日目

4時半起床、6時40分出発
今日も小雨で視界が悪い。
駒ケ岳も雲の中である。
楽しみにしていた大沼公園でも展望はなく残念だったが雨の中、湖畔の道を30分ほど歩いてその美しさの一端に触れた。
函館で五稜郭を見学後、土地の人が教えてくれたうまい寿司屋まで雨の中を歩く。
寿司屋を出ても雨が続いているので松前に行くことは諦め、江差に向かう。

江差(中村家)〜貝取間温泉〜真駒内ダム公園キャンプ場(18時着)

大沼公園でも雨だった

8日目

4時半起床、7時出発
霧雨が降っている。
追分ソーランラインからニセコに登って行くとあちこちに車を止めて山菜とりをしている人たちがいる。
峠の駐車場などは車が道路まであふれている。
山菜とりで遭難しないようにという看板も多く、車を止めて山から出て来た人に何を採っているのか聞いてみた。
「ああ、根曲竹のタケノコを取っているのさ。」
親父も子供の頃は八幡平でタケノコを採ったものだったがあのクマザサのタケノコだな。
あくがなくみそ煮にするとうまい。

真駒内のキャンプには北キツネも来た

ついでにいい温泉を訊くと五色温泉がいいと薦めてくれた。
五色温泉では雨の中で笹をこぎながらタケノコ採りをして上から下までドロドロになった人たちが大勢入浴に来ていた。
札幌や小樽から来た人たちが多く、毎年タケノコ採りが楽しみらしい。
ここでも羊蹄山は雲の中で観ることが出来なかったのは残念。

小樽12時15分着
5日前に朝食を食べた三角市場や生協でお土産を買い、寿司を食べ、近くの湯の花温泉に入って北海道最後の夜を楽しむ。
22時 フェリー乗船
23時30分 小樽港出港

佐渡沖で小樽に向かう姉妹船とすれ違う

9日目

21時 舞鶴港
往路では4時間以上かかったルートを2時間半ほどで走破、23時40分帰宅

フェリーで2泊、ホテルで3泊、テントで3泊、9日間の北海道ドライブの走行距離は2345kmだった。
あまり天気には恵まれなかったが照られるよりはむしろ走りやすく、かみさんもキャンプは楽しかったようだ。

今回は少し欲張りすぎたプランを立てたので移動時間が長すぎた。
次はもう少し近場でテントを拠点に動き回るようなのんびりとした旅をしてみようと思う。

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