黒部がたぬきを追い詰めた!!

狸はここからグレーチング(鉄の蓋)のある溝に逃げ込んだ

いつもの朝の散歩で神社の横に出る小道を登っていったら前方に子狸が走るのが見えた。
まだリードをつけていたが黒部は勇んでどんどん引っ張る。
上の道路に出たときはもう姿は見えなくなっていた。
黒部は一生懸命そのあたりを嗅ぎまわっているが道を横切っている溝に逃げたようでそこを嗅いでいる。
しばらくして黒部が溝に向かって吠えると動物のうなり声がする。

この神社付近でたまに狸を見る

溝を覗くと、いた!いた!溝のグレーチングの下に猫ぐらいの子狸がいた。
溝を通って逃げようとしたのだが溝の先は落ち葉に埋もれて行き止まり、逃げるに逃げられず小さくなっている。
黒部は大きいからとてもこの溝にはもぐりこめない。
20センチくらいの浅い溝でグレーチングで隔てて鼻を付き合わせるような状態。
こんなに近くで野生の狸を見ることができるなんて、ああ、カメラを持ってきていればなあ。
・・・だからこの頁の写真は翌日撮った再現映像です。(やらせではありません)

坂の途中に子狸が見えた

5分ぐらい黒部と一緒にじっくり観察してから名残惜しげな黒部を引っ張っていつもの散歩のコースに戻る。
散歩をしながら思った。
今まで、犬が匂いで狩をすることについて目で見たほうがいいのにと思っていたがそんなことはない。
視覚や聴覚で見つける場合は実際に見ている時や音を聞いた瞬間しか発見できない。
ところがにおいの場合はどの程度まで残っているのかわからないが5分前、あるいはそれ以上前でもそこに 獲物がいたことが分る。
今日も視覚や聴覚に頼っていれば見失えばそれっきり。

この溝の中で小さくなっていた

ところが嗅覚の場合は相当時間が過ぎてからでも追跡することが出来る。
警察犬などは何日か前の匂いでもトレースするのだからとても視覚や聴覚では不可能だ。
獲物を発見、追跡できる可能性が格段に大きいわけだ。
黒部の様子を見ていると匂いを嗅ぎながらほとんど迷わず溝まで行ったのだからすばらしい。
雉を見つけるときでもこちらにはまったく気配も感じられないが、急に立ち止まってポイントできるのは 嗅覚が教えてくれるのだろう。
人の能力と比較すればまさに超能力だ。

2ヶ月ほど前にウサギを追いかけたときはしばらく藪の中を追い掛け回していたが諦めて戻ってきた。
そのあと、大きな野ウサギが藪から出てきて回りを見回している。
戻ってきた黒部に「あっちだ」といっても離れていて匂いはしないのだから見ようとはしなかった。
嗅覚に頼るとそんな不便なこともあったが・・・

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