タイが帰ってきた !!

かみさんに撫でてもらって満足げなタイ

かみさんと鍋をつつきながら親父が飲んでいると黒部がくんくん鳴く。
なにか猫の鳴声もする。
そういえば我が家にタイがいなくなってから他所の猫も近づかなくなったのか猫の喧嘩の声も聞かなかったなあと ぼんやり思っていたら猫の声が近づいてくる。
あれ!なにかタイの鳴声に似ている。
かみさんと顔を見合わせあわてて居間のサッシを開けて庭を見た。
「タイ?」と呼ぶとかすれた声で「ニャー」と返事する。
「おお! タイ、タイッ!」
暗がりの中からタイが出てきていつものように黒部がタイをかぎまわっている。
少し痩せているが元気に入ってきた。足もちゃんとある。
「どこから帰ってきたの?」
おなかが減っているようなので大好きな魚肉ソーセージをやる。
ソーセージばかりでは味が濃すぎそうだ。
「猫のえさは?」といったらもう黒部に食べさせて全くないという。
「じゃあ、黒部のえさをやろうか」とやってみたが犬のえさは合わないのか食べない。
ごはんに鰹節を混ぜて昔風の猫飯を作ってやったら喜んで食べる。
牛乳もたくさん飲んで満足したようだ。

いつもの寝床で今日も1日中寝ている

物置に片付けてあったタイの餌場などの道具を依然の通りにセットしてやる。
あいかわらず撫でてもらうのが好きで撫でてやると「極楽、極楽」というような顔をする。
前日、娘が近所の動物好きの人から「タイちゃんによく似た猫をバス通りの先のY医院の辺りで見かけた人がいましたよ。」 という情報を貰ったとかみさんに話した。
居なくなってからもう5ヶ月以上経つしその間そんな話は聞かなかったのでかみさんも娘も「まさか・・」と思っていた。
痩せてはいるが人に撫でられることが大好きで人懐っこいのも全く変わりはない。
本格的に野良をやっていたわけではないような感じだ。
それにしても約半年の間どんなお宅のご厄介になって居たのだろう。
あいかわらず歯槽膿漏のくさい見栄えのしない猫をよく面倒見てくれたものだ。
「本当に長い間お世話になりました。 m(_ _)m 」

変わったなと思うのは自分で食事を出来るようになったことだ。
かみさんのように甘やかして食事の介護まではしてくれなかったようだがそれがよかったのだろう。
かみさんも面倒見すぎだ。
せっかく自立したのだからこれからは食事の介護はしないで少し不便そうでも自分で食べるようにさせたらいいと話した。
昨日はシャンプーをしてやった。
今日も外に行かずよく寝ている。
追悼特集みたいなものを出してしまった親父の立場はないな。 (´_`;)

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