タイが怪我をして帰ってきた

傷だらけのタイ

タイが怪我をして帰ってきた。
4日間帰らずまた交通事故にでも遭ったかと思い始めたときひょっこりと帰ってきた。
かみさんが心配して何度も外に出て探していたが門の外にいるのを見つけた。
同じように何日か帰らないことは何度もあったが、なんとなく今度はだめかなと思い始めた矢先だった。
頭と前足に大きな傷を負ってもう膿み始めていた。
大きい喧嘩をやったらしい。

タイと黒部

タイの戦法は相手に組み付いて後足で相手の腹を引っかく方法のようだ。
モハメッド・アリの「蝶のように舞い蜂のように刺す」戦法とは対極の押し一筋、自分のダメージを気にしない。
組み付くとき頭のほうは無防備となり引掻かれたり噛み付かれたりして傷だらけになる。
タイの傷はいつも向う傷で後ろ傷はない。
そしてどんなに負傷していても武士の一分を立てるために出かけていく。
まさに武士の鑑、それは立派といっていいがおかげで顔や前足は傷だらけ、生傷がどんどん悪化していく。
おかげでキムタクのようないい猫だったのにすごい顔になってしまった。

美猫だったちび

そこで今回は少し回復するまで家から出さないことにした。
ただ、家で用を足す習慣はないので首輪にリードをつけて犬のように散歩に行くことになった。
これがなかなか大変だ。
黒部の散歩のようにさっさと歩いてくれない。
生垣を抜けようとしたり、じいっと動かなくなったり、歩くときもすごく遅い。
まったく様にならない散歩で明るいときはなんとなくユーモラスに映る。

先輩を立てる黒部

かみさんも散歩中ご近所によく声をかけられてなんとなく照れくさいようだ。
これが深夜に暗いところでじっとタイが動くのを待っているとたまに通る人が気味悪そうに見る。
あごを割って尻尾を切ってしまった大怪我のときも同じようにつないで歩かせたがこのときは夏だった。
暖冬といっても深夜にリードをもってじっとしていてはこちらも寒い。
まえに飼っていたちびはメスで臆病だったから家からあまり遠くへ行かなかったし追われれば 逃げていたので怪我はほとんどない美猫だった。

タイは家に来る豆腐屋さんや近所の人がバス通りも渡ってずいぶん遠くで見かけたといっていた。
行動範囲はこの住宅地全体をカバーしているのではないだろうか。
2000世帯の1割に猫がいても200匹、どの辺りまで縄張りか分からないがボス猫として生きるのは大変だろうな。
家では黒部もタイが追えば逃げたりして先輩の顔を立ててくれるからその辺で満足していたらいいのに。
オスだからちびのように上手に喧嘩をせず生きて行くわけには行かないのだろうか。

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