陶芸窯取り壊し(6/10)

ついに取り壊された我が家の石油陶芸窯

今回も活躍するかみさんと娘

日曜はかみさんとむすめに手伝ってもらい長い間我が家の庭に鎮座していた窯を取り壊した。
この窯は8年ほど前の暮れに寒い中やはり家族で築いてから何度も改造を重ねた陶芸の窯だ。
ここに越してきた28年ほど前は空き地も多く工作をした廃材や整枝した庭木などを庭で燃やして 焼き芋などを楽しんでいた。

8年前、土台を作ってさあ!築炉開始

そのうちだんだんご近所も増えてさすがに燃やすのに裸火ではまずいようになってきた。
しかし庭木も大きくなって整枝したりすると大量の薪が出来るので簡単な焼却炉のつもりで作り始めた。
ところがやっているうちにだんだん面白くなり欲も出てこれなら焼き物が焼けると考えた。


だんだん積み上げて煙突を築造中

最初からそのつもりでよく研究してからとりかかれば少しはまともなものが出来たのだろうが 焼却炉として作ってから陶芸窯に大改造したのだからだいぶ無理があった。
温度は上がらないし炉内の温度にむらがありなかなかうまく焼けない。
初めのころは1000度まで昇温するのがやっとで釉薬は溶けないし割れるものも多かった。


一応完成、実はこれからが改造の連続

温度を均一にするために焚口を反対に付替え、バーナーを換え、炎の流れを変え、 保温するため外部に断熱材を張ってさらに外にもレンガを積んで窯を二重にした。
そんなことをするのが好きだからそのほかにもいろいろ工夫して改良を加えた。
その結果、温度は1300度付近まで上げることが出来るようになった。

庭木の焼却に活躍中の窯

やっとまともな焼き物が出来る性能にはなったが800度を超えてくると 石油窯としては当たり前のことだが、窯がオンオンうなる。
また、火力の補助のため薪を放り込むと黒い煙が出るなど、山の中でやっているのであれば気にならない ことだがここは住宅地だからとても気になる。


断熱材を張り付けレンガを2重にする

幸い、ご近所は鷹揚な人ばかりだから文句が出たことはないがやはりこれは自粛すべきだろう。
というわけでもう5年ほど使っていなかった。
我が家の歴史的文化遺産としてそのままおいておこうかと思っていたがうちのかみさまが花壇や畑を広げたいと宣ふ。
たしかに庭にはもうひとつそぐわないのでこの際思い切って取り壊して庭らしくすることにした。


強力なバーナーを新調して窯を焚く

耐火煉瓦なども焼けていい色になっているし使える煉瓦は花壇の縁取りや敷石として使い、割れた煉瓦や 目地の耐熱材などは窯の下部に埋めて煉瓦で覆って鉢置きやベンチ代わりにしよう。
炉の中の自然に灰釉が流れてビードロになっているところはうまく取り出して記念にしておこう。

色見から見た焼成中の器

かかってみると大まかに取壊すことは簡単で僅か半日ほどであっけなくすんでしまった。
横好き親父としてはいろいろいじくり回して楽しんだ窯が消えるのはちょっとさびしい。

考えてみれば火を焚くことは昔から好きだったし陶芸で粘土を捏ねているよりも煉瓦を積んだり断熱材を張ったり 窯をいじっているほうが楽しかった。
ま、気を取り直してこれから1月ぐらいをかけ登山などの合間にゆっくり花壇などを作るつもりだ。

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