ゲイ
「ぼくゲイやねん」
「ああ、知ってたよ。机の中に男の裸の裏本隠してたやろ。よくプールや銭湯に行ってたもんな」
「中学生の時に目覚めたんや。それで宗教に走った」
「それがどうした?」
「・・・・・」
「誰かて変態性欲くらい持ってるわい。自分だけ特別扱いされる思って甘えんな」
「そやかて、ぼくには子孫が残せへんのや。男やないと勃起せえへん」
「・・・・・」
「死のうと思ったこともある」
「・・・・・」
「ぼくらのことを単なる嗜好持ちやと言った政治家がおるけど、そうとはちがうんや。そんな次元のことと違うんや」
「・・・・・そうか、苦しんできたんやな」
「ぼくらを差別するやつは許さへん」
「たしかに、そういうことで不当な扱いを受けることがあってはいかんな」
「でも、きみかってぼくのことバカにしてきたやないか」
「すまん。許せ」
「もう自然カミングアウト状態やな。自分でも反省してる。もっと堂々と発言するべきやったって」
「・・・・・」
「そうすれば、みんなわかってもらえたと思う」
「うん、そうやな。今晩は告白してくれてよかった。月がずいぶん傾いてきたよ」