眼が痛い
眼が痛い 耳にマーラー 心には 支えてくれた あの日のあなた
窓の外 西日の染める 気配して 病室の中 夏過ぎにけり
悲しくて やりきれないを 歌いつつ 友よ登らん ふるさとの山
病室の 午後の静かさ マイルスの オ−ルブルース あじわうために
回復の 秋には何も 抱かずに 思い出染めん 赤青金に
流れ来る 朝の風には 顔上げず 身をしずめてる 大和の9月
駆け足で 秋と称する 女来る 夢はついえぬ 起床のコール
君がいた 春の記憶を 繰り返し 夜はふけゆく まくらの硬き
朗らかな 君の声した うつぶせの 闇にゆれ咲く 花の白さよ
逃げちゃだめ 白衣の君の 正しさが とんと背を突く 退院の朝