どこから来てどこへ

 

二つの大河の間
メソポタミアで
古代文明が栄えた頃
誰かがつぶやいた

どこから来て
どこへ帰るのか

それは

青い空を見上げた
シュメール人の若者
だったかもしれない

月夜に星を読む
アッカド人の賢者
だったかもしれない

紀元前3500年からの
想像を凌駕する
時の流れの中

空に答えがあると
直覚した人は
たぶん
空を見上げて
つぶやいだのだろう

どこから来て
どこへ帰るのか