冬日~ふゆひ

 

寒そうな色の雲の合間から
穏やかな陽が差し込む
冬の日

なかばが枯れた木々の山は
無表情な色合いで
朔風(さくふう)に耐えている

けれども
窓辺の陽なかに立つと
足元からほんのりと温かい

淡い温もりが
懐かしい肌触りで
わたしをつつむ

愛情というものを
温度で表すなら
こんな感じかもしれない

そんなことを思いながら
寒々とした風景を眺める
冬の日