山へと続くなだらかな坂道は
綺麗に整備されたドライブウェイ
歩道を行く人はほとんどいない
鈍色に広がる雲
風には少しだけ春の気配
民家が間遠になると
いよいよ人影もなく
白い箱に収まったきみと
異世界を歩いているような
夢路となる
枯木のアーチをくぐると
雪が舞い始めた
なごり雪だろうか
ひとり言
きみを託したおごそかな建物を振り返ると
不意に日が射してきた
その光の中
きみとの最後の散歩道を
ひとり帰る
下界の沿道の植樹帯は
冬の前に剪定されたのか
てっぺんが平らなまま
けれども
そのうち
春の訪れとともに
早緑の新芽が
自由に
元気に
伸びてくるのだろう
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朱色の尾羽と
シルバーグレーの翼
黒い瞳と
「ありがとう」の声
DNAに記憶された
深い緑の森
野生のニオイの
熱帯の森
生まれる前に
仲間と暮らしていた
アフリカの夢
見ることが
できればいいね
バイバイ・マイ・バード