降るでもなく曇りがかった想像の境目でうらうら揺れていたいのに発声練習のような選挙カーの声が空想世界のバリアに穴を開けては去りまた遠くからやって来る名前の連呼が心に響くわけもなく晴れるでもなく降るでもなくチベットに降る雹(ひょう)の音を想ってみたりする