きみが最後の旅に出る日までわたしは何ができたのだろうか繰り返される想念は白い|靄《もや》となって目の前を漂い涙の小粒が浮遊する心の底にたまってゆく融けない|澱《おり》が質量を帯びて重たげに存在し始めるこのまま視線を落としていたらきみは悲しむだろうわたしがわたしに囁くまず水平線を見て次に空を見上げるそして深呼吸澱は澱として抱えていこうそのうち何かに変化するかもしれない多分春になれば