朝影の道丈高のひまわりが並んでいた全員が首(こうべ)を垂れてもの言わぬ風情太陽と対峙して育てた種が重そうだそんなことを思いながら通り過ぎた夕影の道ひまわりは変わらぬ姿勢で立っていた朝よりも重やかな風情少し厳かな気持ちになり通り過ぎた朝の風に涼しさを感じる頃いつもの道にひまわりの姿はなかったそこには太陽を仰ぐ黄色い花の記憶だけが残っていた