季語:桔梗(ききょう)

 

雨粒を弾き桔梗の開く朝  あまつぶをはじきききょうのひらくあさ


初秋の季語。

秋の七草のひとつである桔梗。
英名は Balloon flower
なぜに、バルーン?と思うものの、つぼみの画像を見ればなるほどと頷ける。
このつぼみから想像するに、勢いよく元気に花開きそう。
まさに希望に満ちた朝のイメージ。
さぁ~花開きましょう、ポンッ!みたいな…

桔梗の花咲く時ぽんと言ひそうな  加賀千代女(かがのちよじょ)

しかし、実際にはゆっくりと花びらが解けてゆくようです。
花言葉のとおり 「上品」な開花である。

桔梗の花言葉
紫桔梗…「永遠の愛」、「変わらぬ愛」、「気品」、「誠実」
白桔梗…「清楚」、「従順」


ちなみに、秋の七草は

萩(はぎ)
薄(すすき)
葛(くず)
撫子(なでしこ)
女郎花(おみなえし)
藤袴(ふじばかま)
桔梗(ききょう)

奈良時代の歌人 山上憶良(やまのうえのおくら)が詠んでいます。
秋の野に咲きたる花を指折り(おゆびおり)かき数ふれば七種(ななくさ)の花
萩の花尾花葛花瞿麦(なでしこ)の花姫部志(をみなえし)また藤袴(ふぢばかま)朝貌(あさがほ)の花

「朝貌」が「桔梗」にあたる。

ついでに春の七草は
せり
なずな
ごぎょう
はこべら
ほとけのざ
すずな
すずしろ

そのまたついでに

夏の七草
葦(よし)
藺(い)
沢瀉(おもだか)
羊草(ひつじぐさ)
蓮(はちす)
河骨(こうほね)
鷺草(さぎそう)

冬の七草…特にないようです。