季語:金魚玉(きんぎょだま)

 

 

真夜中に星となるらむ金魚玉 まよなかにほしとなるらむきんぎょだま


三夏の季語。

遠くの山と遥かな空
ここから見える世界は広い
と金魚は思う

ガラス玉に閉じ込められた金魚
それに比べてなんて自由なんだ
と人間は思う

透明な壁があっても空を飛んでいる気分だ
と金魚はつぶやく

月に照らされる夜
密かに宇宙を泳いでいたりして
と人間がほくそ笑む

地球に縛られている人間って
考えることだけは自由なんだな
と金魚が独りごつ