季語:曼珠沙華(まんじゅしゃげ)

 

人の世に染まることなく曼珠沙華 ひとのよにそまることなくまんじゅしゃげ

晩春の季語。


赤い花の群れはどこにあっても目立つ

墓地の暗がりにあっても
残暑の木陰にあっても

この世での同化を拒んでいるのか
こんな俗世に染まることもないと
達観しているのか…

そんな人間の浅い空想をよそに
密かに毒を蓄えて
空を眺める天界の花