御堂の扉が開くと高い梢を透かして青空が見える磨かれた浜縁に落ち葉がひとひら晴れた秋の日吹き寄せる風は強くもなく弱くもなく掃き清められた板の間へと森の香を運ぶ風に乗る精霊陽光鳥の声私はただここに佇んで訪れるものを迎えるたとえば艶やかな象牙色の顔に煌やかな青い衣手を合わせた人々が想い描いた姿となって私は存在する祈り人の気持ちをいただいてその色でこの世を染める日々溢れんばかりの色で世界を染め上げるまで私はここに立ち続ける