山間の家々は寝静まり白い灯りがポツポツと暗がりに点っている大雨の後の霧雲が神話の生き物のように山をゆっくりと横断して中腹の灯りを滲ませているひとつひとつの命が息づいているとはいえ地上に散りばめられた綺羅やかな星々はもはや幻想だ無辺の宇宙を背景に真夜中の幻を鑑賞するひとときいとおしい町が静かに眠っている