ぽっかり浮かぶ

 

空には何もない
雲がゆっくりと
流れてゆくとしても

地上は色に満ちている
存在しているように
見えるだけだとしても

鏡で見ることしかできない
自分の顔は
投射でしかない
幻ではないとしても

すべては
見たことのない
宇宙という空間に
ぽっかりと
浮かんでいるだけ
なのかもしれない

そしてそれは
ときに現実が
夢のように思える所以
なのかもしれない