雨に呼ばれて白い龍が現れた巨大なもののスピードで層雲がゆったりと山を渡る鈍色の空に溶けそうな半透明の靄の中へ鳥が迷い込むやがて連なる山峰を超え雲は神に似た龍姿となった山の端に日が沈むころ神宿る龍体は吸い込まれるように雲散霧消していった夢の記憶のように余韻だけ残して見えなくなった