真理の住処

 

心に蔵があるとしたら
そこには何があるのだろう

日々の行いを映し
絶え間なく流れる
せせらぎの水

湧き上がる感情で
風紋を織りなす
孤独の砂漠の砂

不確かな未来の
幻想につきまとう
無彩色の影

心の蔵に溜めこんできた
ことごとの中で
思いは巡る

心を映す川は
楽観の原野を
軽やかに流れ
杞憂の谷では
渓流となって
絶壁を落ちる

やがて
命の海へと還り
あるいは
外来河川となり
金色に乾く
砂漠を潤す

満月の砂地に
開く真理の花

花弁が閉じるとき
星々は朝日の中に
消えてゆく