季語:三色菫(さんしきすみれ)

 

三色菫の窓に籠れるメヌエット さんしきすみれのまどにこもれるめぬえっと


晩春の季語。パンジー

白い木の窓枠を背景に三色菫の鉢が並んでいる窓辺
この陽気にもかかわらず窓はしっかりと閉じられている

風を呼びこめば、レースのカーテンも軽やかに踊るだろうに
などと思いつつ通りすぎる瞬間
くぐもったピアノの音
聞き取りにくいがゆえに立ち止まって耳を傾ける

途切れ途切れの音を脳が補完して
それがバッハのメヌエットであるとわかると
ピアノを習い始めたのかな
などと思いつつ散歩の続き
春の午後