季語:探梅(たんばい)

 

仙境のきわにやあらむいざ探梅  せんきょうのきわにはあらむいざたんばい


晩冬の季語。

もうすぐ春なのだけれど
冬の寒さに疲れたころには
早咲きの梅でも探しに行こうか
などとと思い立ったりする

まずは、頭の中で
いざ探梅


人里離れた山道に迷い込み
枯れ枝をよけながら
あちこちに芽吹きを探しながら

俗界を離れるにつれて
気は澄み渡り
視界は幻のように晴れ渡る

何か赤いものをみつけて
近寄るほどに
透明な歌声が幻聴のように
耳に届き

繚乱梅の枝々のすき間に
百花仙子(ひゃっかせんし)の
後姿を見たような

百花仙子:蓬莱山に住むといわれる仙女(中国神話より)