種をひとつだけぶら下げた冠毛が身を寄せ合っていた丸い綿毛を離れて高みへと旅立ったひとりの身は軽く高く高く上ってゆく行けども行けどもしかし青い空には届かない白い雲を抜け雪を抱く山の上までたどり着いても空は青くなかったとはいえ地上から見ればゆうらりふんわり青い空に溶けてひとりタンポポゆうらりふんわり青につつまれてひとりタンポポ