季語:海の日(うみのひ)

 

海の日やまつげの先の水平線  うみのひやまつげのさきのすいへいせん


晩夏の季語。

スノーケルをつけて海に入り
極彩色の魚たちを追いかけた後
ビーチに戻りデッキチェアに寝そべって海を眺める
モルディブの小さな島から見えるのは海と空のみ
あるいは別の小さな島

ときどき黄色い水上飛行機が空を横切る
観光客をどこかの島へ運ぶのか
フルレ島(Hulhule Island、空港の島)へ帰るのか

コテージのデイベッドで
タプタプと揺れる海の記憶に身をまかせてお昼寝した後
夕暮れのデッキチェアに腰掛けて再び海を眺める
西日に輝く金色の波は西方浄土を思わせる
などと仏教じみたイメージを抱きつつ目を閉じて瞑想

月と星が唯一の明かりとなるころ
自然に対する畏怖感が加味された暗闇の奥にロマンを感じたりもする
夜の海の底知れなさもいい