夢の途中

 

これが旅だと気づいたのは
いつのころからだろう
ひと所にとどまる旅
景色は変わらないはずなのに

カメレオンの鮮やかな色が
涙のように溶けていったのは
ドンツキのない空が
泣いたように見えた
旅の途中

淀む湖沼に咲く花の
まばゆい開花を目にしたのは
雨糸が銀色に見えた
旅の途中

闇夜に見つけた6等星が
青白いシリウスみたいに
輝いて見えた
旅の途中


あれが夢だと気づいたのは
いつのころからだろう