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更新リスト
2008/01/05 [080105]伊勢オフ
2008/01/10 名前探しの放課後(上)(下)/辻村深月
Title: [080105]伊勢オフ
Genre: 今日の一言->オフレポ
Date: 2008/01/05
Option:

 ──ぽんぽんが痛い。
 
 2007年大晦日。
 NHK紅白歌合戦。
 ハナミズキを歌った一青窈さんが観客の心を震わせ、秋山雅史さんが千の風になってを朗々と歌い上げる頃。

 そのとき僕は年越しそばの食べすぎで胃から送られてくる間断なき救援信号にもだえ苦しんでいた。
 体中の穴という穴から年越し蕎麦があふれ出すのではないかと脂汗を浮かべながら倒れこんでいたのだがこの件の詳細については秘密である(勢いで食べ過ぎただけ)。
 
 さていかに蕎麦といえど出発予定時間は午後1時。そのときはまだ11時過ぎ。
 赤穂浪士が討ち入り前に蕎麦を食したという伝説があるとおり、蕎麦は消化が良くエネルギーに変わりやすい食べ物であるので、2時間もあればきらりと爽やかな光溢れるクリアなボディが帰ってきているはずであった。

 出発前母親の以下のセリフを聞くまでは。
「実はケーキもあんねん」



 伊勢オフレポ〜三重の夜風に身は冷えて〜


 バナナケーキを食べた後、僕の頭の中に浮かんだ言葉は前門の虎、後門の狼であったことは書くまでもない。

 伊勢市駅に向かうため地元の駅についたとき、電車が来るまでおよそ15分程度の時間があったので、咲人さんに到着予定時間を連絡し、さらに続いて共通の知り合いである麗士に電話をかける。2コール前に出た。数年ぶりの電話なのに素晴らしい反射速度である。

 鈴のような声をききながら女性分の補給とその後の仕込みの打ち合わせを完了した後は今年一番の冷え込みとまでいわれた風を受けてコートを翻し、到着した電車に乗り込む。到着予定時間は午前3時半。さすがは近畿日本鉄道、31日〜1日は夜中中電車を動かしているというのは伊達ではない。乗客は程ほどの量いたわけだが、全席を埋め尽くすほどではなく、乗客の合間に席を確保することに成功した僕は十分な睡眠をとるため、椅子に沈み込むように眠りに付いた。

 そして何事もなく伊勢市駅に到着。

 太字にしてまでこの主張をみたか。
 正直な話、単純路線で何事かあったらそっちのほうが困るのだが、これでも昔に一度乗り間違えて遥か北の津駅までGo Outした身。ゆめゆめ油断なされぬよう……と一人ごちながら咲人さんへ連絡。

「着きましたー。どうしましょう」
「去年も入った『さと』にいますんで」

 ……。
 どこだっけそれ。
 確かに断片的な記憶はある。
 しかし僕の記憶が正しければいきなり『さと』にいて、その途中経過はなかったはず。いや、物理的にはありえないのだけど、記憶的にそうなのだから仕方ない。今回も同じ様に、いきなりさとについて欲しかった。現実世界がドラマなら良かったのにと思う瞬間である。

 皆目わからない旨を伝えると伊勢市駅まで迎えに来てもらえることに。ひゃっほう。

 そしてしばし待つこと15分、うつらうつらうろうろ伊勢市駅を見物していると、ダッシュしてラリアットしてくる人が一人。

 爽やかな長身の青年のっぽさんである。
 のけぞりながら受け止めると、さらに奥には自信に満ちたオーラを放ちながら咲人さんの姿が。
 なんという手厚い歓迎だろうと思って良く見ると、知らない人が咲人さんとのっぽさんのグループエリアを縦に分割しながらこちらに向かって歩いている。なんだこのATフィールドを無造作に無効化している人はと思ったらのっぽさんのサイトで噂に名高い影のメインコンテンツHEROさんだった。急遽参加されることになったとか。経緯を伺いねぎらいの言葉とともに自己紹介をする。
 
 程よく挨拶を済ませると、とりあえず外宮くらいは参っておきましょうみたいな話になったため、伊勢神宮外宮の豊受大御神さんを参拝。お賽銭箱の攻略方法としては、最初に101円をお賽銭として投げ入れ、さらに50円を追加で投げ入れることで、ご利益50%増しを狙う作戦を決行。現世利益は大事である。

 なお、巫女さんから貰ったお神酒への心ばかりのお礼としてお盆へ投入した金額は210円。現世利益は大事である。
 
 ちなみにこの時の現世利益とはパーソナルスペースを駆使して左斜進行を行うことで、HEROさんを宮司さんのお神酒へいざない僕が巫女さんの手酌でお神酒を頂いたことをさす
 
 その後は特に大きなイベントが発生することもなくコンビニでコーラそのほかの必需品を購入しタクシーを拾いカラオケ屋に吸い込まれていったのだった。
 
 あ、小さなイベントとしてはHEROさんがコンビニのお釣りをぞろ目の4444円で貰ってオオッと感動していたところ、買ってもいない伊勢新聞の料金が何故か含まれていたことや、HEROさんが悩みに悩んで購入したカレーヌードルがカラオケにお湯がなかったために結局食べられないなど、HEROさん単体で定期的に小規模な陸上自爆を繰り返していたのが印象深かったです。
 
 ⇒Part1(咲人さんのところ)。
 ⇒Part3(のっぽさんのところ)。



■番外編

・伊勢神宮外宮で祀られている豊受大御神とようけのおおみかみといえば豊宇気毘売神とようけひめのかみ豊受気媛神とようけひめのかみとも書きますが、とよを受ける姫の名のとおり穀物の女性神です。


・伊勢神宮外宮の由来としては、内宮で祀られている天照大神あまてらすおおみかみが雄略天皇の夢枕に立って『一人で食事するのはめんどっちいので丹波にいる食事係の等由気とゆけちんを呼んでーv』といいだしたのがきっかけらしく、雄略天王もさすがにびっくりして丹波で祀られてた豊受大御神を遷宮したもうたらしいです->外宮儀式帳より(記紀には由来なし)。


・お稲荷様といえば狐を思い出す方も多いと思いますが、お狐様は神使みさきがみであり、実際に祀られている神様は宇迦之御魂神うかのみたまのかみといって穀物の神様です。


・稲荷神社は京都の伏見稲荷神社を筆頭に日本各地にあるので知っておくと良いかも。宇迦之御魂神は記紀上性別不明ですが、穀物の神様で、豊受大御神と同一視されたりします(祀られ方によって呼び名が変わったりする)。


・まぁ性別は置いておいて、とりあえず、稲荷神社の神様くらいは知っておくと良いことがあるかもしれません。僕の場合は伊勢から帰る前に世木神社に寄ったのですが、上記を知ってたら何故か神社の人から餅がもらえました。さすが穀物の神様、粋な計らいをしてくれますねー。



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Title: 名前探しの放課後(上)(下)/辻村深月
Genre: 読んだ本->サスペンス
Date: 2008/01/10
Option: ★★★☆☆ 誰でもオススメ度
★★★★★ こういうの好きな人へのオススメ度

 さて今年一冊目の本を読み終わりました。

 辻村深月さんの『名前探しの放課後(上)(下)

 正直こんな小説が書ける同い年がいると考えるとそれだけでショックで思わず寝込んでしまいそうになります。なんかもう違う生き物みたいだ。しかもこの本自体、この作者の別の作品のエピローグを含んでるとか、いったい伏線何個張って何個回収する気なんだって思いますね。しかも全部綺麗に回収してるあたりがヒジョーに悔しい。

 後半50ページの予想してた予想外の展開に5秒おきに精神統一しないと泣くかと思った

 3ヶ月前にタイムスリップした主人公が、その3ヶ月の間にあった同級生の自殺を阻止するため奔走する物語。しかし誰が死んだかは覚えていないということで、仲間を集め──つまり名前探しの放課後が始まるというわけですね。



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