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冬の森。
小鳥たちは、木立が朝日を浴びる頃になると食事の為に活動を
開始する・・・体温の維持が容易になるからだ。
木々の新芽たちは、もっと日差しが強くなる日を待っている・・・

全ての命の根源
が太陽ということを知っている。
現代人も、やっと
太陽のエネルギーに
気づき出したようだ。
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森が30センチほどの雪に覆われた。木立の合間を縫って、
せせらぎが流れている・・・。
このキラキラとした流れも、純白のベールで大地を覆う雪も、
木立越しの青空に浮かぶ雲も・・・全てが
「水」と呼ばれる物質。
地球という環境の中で、自在にその姿を変化し、そのしなやかさで、
動植物の営みを支える・・・高慢な人間でさえ、70%が水分と言う。

青き星の生命の神秘に頭をたれて、雪の小径を行く。
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早朝の森を行く。
日ごとに木々の枝が芽吹き、灰褐色だった世界を
新緑に塗り替えています・・・
朝日に輝く鮮やかな緑は、全ての
生き物の心を希望で満たしている事でしょう。
バタバタと静けさを破って
2羽の山鳩が叢から飛び立ちました。
・・・イラクでは、生まれ育った地から遥か離れて
数千羽の
鳩たちが
、生物・化学兵器から米軍を守る為に進軍している
そうです。同兵器に敏感な鳩たちが、ケージの中から目に
するのは新緑でなく、砂嵐の広漠とした砂漠・・・
希望ではなく怯えの世界・・・。
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大気が凍てつき限りなく精粋となる冬の森・・・シルエットとなった
木々越しに浮かぶ月は、その高貴な輝きを一際増します。
半月の夜には、やわらかな光で優しく大地を包み込み・・・
そして
満月が近付くと共に、月光は森を命のテーマパークへと
変えて行きます・・・水墨画の豊かな階調で木立や林や丘を彩り、
森の広場では星の瞬きをイルミネーションとして
精霊たちのカーニバルが繰り広げられます・・・。
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寝袋に、体をもぐりこませる・・・1500円もしない安物だが、
真冬には毛布を一枚内側に
忍ばせれば十分だ・・・驚くほどの保温性能である。
そして何よりも、
母の胎内 に抱かれているような安らぎに包まれる・・・。 
自分の弱き命を畏れ、大地の大いなる力に涵養され、
闇の中で休息をとる森の動物へ思いを馳せる・・・
それぞれの命が、
明日という夢 の中へと泳ぎ出す。
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雪の合間から、「ふきのとう」や「かたくり」の新芽が
顔を出し始めました・・・
大地を這い北風を避けていた「おにのげし」は全身を
嬉しそうに広げ・・・「イワタバコ」が、まあるく折り畳んだ葉を
いつ、陽射しの中にほどこうかと思案しています。
木々の枝では、厳寒を耐えた新芽たちがカウントダウンを始めました・・・。
森の
全ての命が待ちわびていた春が、すぐ其処に・・・
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昨日の雪が、大地を白い絵の具で塗り替えてしまった。
急峻な谷間の沢道を行く・・・向こう岸の斜面に、
動かぬ
濃茶色の塊が・・・行き倒れた猪のようだ。
思いを馳せる・・・どんな生を営んできたのだろうかと。
体温が、降り出した小雪を溶かす事はもうない・・・

ゆっくりと
白い絵の具に消えてゆく。
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ひざまで降り積もった新雪の中を行く・・・。
全ての存在が、マイヨールの彫刻を思わせるふくよかな曲線の
ベールで覆われる・・・
純白と呼ぶ原色が、自然の中に在った
ことを教えてくれます。
森の中を蛇行するせせらぎは、大地の色を留めようと

限りなく透明
となって流れる・・・共に兄弟でありながら、純白と透明
人間は、果して何色だろうか?
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吉野で山暮らしをする俳人、前登志夫さんはエッセー『木々の声』で
「冬になると、じぶんが
猪や鹿に近い生きものになって行くような感覚を
おぼえる」と・・・まったく同感である。
緑のカーテンを失った山野は清冽さを増し、森という森が聞き耳を
立てている。神経を研ぎ澄まして、一歩また一歩と・・・
ひもじさに耐えて歩まねばならない。
わが命の気配にさえ、驚く・・・それが冬の森だ。
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これまでに発行された「森のささやき」バックナンバーです
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◆ 御杖村の山中、ログハウスでのくらしのコラムです ◆

人の気持ちを優しくしたい

冬の森。
聖なる冷気に閉ざされた静寂の中を行く・・・月光が白銀の世界を
真昼の様に照らしています。
コントラストの強い闇の中へ、恐る恐る目を凝らすと、
空腹に耐えた瞳が、月を弱々しく写していました・・・

在る日突然、劣化ウラン弾が降り積もる大地・・・
ひたすら身を屈める子供達。
不条理な命の試練、 摂理に従う命の試練・・・

弱き命に、春を祈りつつ雪を掻き分ける。
小鳥
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秋の森。
夜明け前の驟雨にもめげず、紅葉の名残を残した葉ゞが
最期の命を燃やしている・・・美しい、ひたすら美しい。
「自然は曲線を、人間は直線を生んだ」と言う・・・只一つとして
同じ顔を持たない多彩な曲線で成り立つ自然。
他方、
効率と言う合理の基に直線構成された多角形の
都市風景.計算された乱れのない曲線もあるが・・・。

季節と共に移ろい、日々新たな感動を与える自然・・・
多様な命が共存すると言う合理から生まれる風景の中で
私は立ち尽くす。
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これまでに 発行された「森のささやき」バックナンバーです
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子アマゴ 「キャンプしているよ・・・わぁ〜人間ってキレイ好きだ!」
母アマゴ 「そうね、食器を洗剤で洗い、その
洗剤をまたキレイに
       洗い流しているわね」
子アマゴ 「どうして・・・」
母アマゴ 「きっと
体に入ると好くないからでしょ!」
子アマゴ 「 ・・・・・・ 」
森の植物たちは、みな太陽を向く。苔さえも天を向く・・・
だから生き方がとてもシンプルだ。 近頃の人間は
太陽よりも、
人工照明のほうを向いていませんか?
酸素を生み続け、私たちが生存できる環境を守ってきた「木」は、
死後も建築物となって
1000年・・・その形をとどめることが可能だ。
私は、死後
数時間で腐敗をはじめる・・・
森を散策してきた愛犬が,11時間苦しんで死にました・・・
都会のお子さまも、公園などの
毒入りフード
ご用心下さいませ!!
人間たちが勝手にやって来て、森の動物を連れ去り・・・
その一生を、都会の檻の中で
過ごさせる事を「
拉致」と言います
木々が、慈しみ育てた命を燃やす紅葉という酸化現象・・・
自らを灰分として、新しい命を育てるために・・・
人は、あんなにも美しく
紅葉
できるだろうか。
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小鳥

Column

1
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これまでに 発行された「森のささやき」バックナンバーです
森は白銀の世界へと衣替えだ。
動物たちは、春までの3ヶ月余を空腹に耐えなければならない・・・
鹿や猪、狐たちは、雪原を追うハンターから逃げ続けねばならない・・・
大食漢のクマには、冬眠という手段が有る!
活動期の百分の一という省エネで
春がくるのをじっと待つ・・・
元旦からあくせくするわが身には羨ましい限りだ・・・粉雪が再び舞い出した
それぞれの命に・・・今日が始まります。
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アトリエでは、薪ストーブを使っている。燃料は間伐材の杉だ・・・
山と積み上げた薪の隙間に
数千匹のカメムシが越冬している。
暖をとる為に・・・先住民顔をした一匹一匹を優しくつまみ
ダンボール箱へ(虫の居所が悪いと、たちまち悪臭?)・・・ 一苦労である。
それにしても「カメムシ」は、食事もせずに春までの5ヶ月を
どうやって生き延びるのだろう。自然界は知恵者でいっぱいだ・・・
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カマキリは、秋に草の茎や木の枝に卵を生む。
綿菓子のような卵(卵嚢)は年によって、生みつける 高さが異なる・・・
来るべき冬に積もる雪の深さを予測して・・・雪に埋もれない所に
生みつけるらしい(アトリエでは、雪のかからない軒下のマキの隙間を
選んでいる)カマキリは、どうして冬の降雪量を予測することが
出来るのだろう。自然界は知恵者でいっぱいだ
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森から生まれた家具たちは、それぞれが樹の命を宿している。
だから素直に造られたテーブルや椅子は人の命を超えて
修理に応えてくれる。 父や祖父の想い出を温かく伝えてくれる
今私達は、新しいものを次々と求め、そして捨て・・・
それは「
父から子への言葉」も捨てているのかも
知れませんね・・・。
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〒633−0122 奈良県桜井市初瀬880
HP http:://web 1.kcn.jp/hasekura
TEL 0745-95-217 MAIL hasekura@kcn.jp

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明けましておめでとうございます。

今年は、兎年・・・皆様の運勢は如何でしょうか。
干支には様々な動物達が登場しますが、何故でしょうか?
空を翔ける神話の動物・・・辰(竜)を除けば
他の全てが、とても身近な動物達です。
人々の暮らしが自然の中にあり、自然と共に営まれて
いた事の証でしょうね。

地球に暮らす様々な命へ、思いを巡らす新春です。
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初瀬に工房が移りました。 新しい形で「コラム」の再開を予定していますのでご期待下さい… 
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