-BACK PAGE-


new maxi single
<オフィシャル・インタビュー>
by 田家秀樹

page.1



 待望の新曲である。
 ただ、氷室京介は今年の2月にシングル「EASY LOVE」も出しているわけで"待望"というのは何年ぶりあるとか休止していた活動を再開するとか、そういう意味ではない。
 8月5,6日、味の素スタジアムで行われたGLAYとのジョイントライブ「SWING ADDICTION」とコラボ曲「ANSWER」はこれまで彼を知らなかった世代に対しても傑出した存在感と影響力を見せつけることとなった。
 GLAYを触媒にした状況の変化は彼にとっても経験したことのない刺激的なものだったろうし、更に付け加えれば、新曲「SWEET REVOLUTION/IN THE NUDE〜Even not in the mood〜」の2曲は、まさしく現在形の氷室京介という傑作でもあるからだ。
氷室「「SWEET REVOLUTION」は、実を言うと、今年リリースした「EASY LOVE」の代わりにリリースされるべき曲でした。ただ、発売前に、この曲のコンセプトは理解してらえないんではないかと思って、シングルとして成立しやすい「EASY LOVE」に変えてしまったんですね。物を作っている人は大体そうなんでしょうけど、上がり下がりもあって弱気になることもあるんですよ。こんなものをシングルにしても受けないと思ったりパブリックなイメージに縛られないで好きなことをやった方が良いと思ったり。たまたま弱気な時に当たってしまって、変えてしまったんですが、先行プロモーションでラジオが流してくれた「SWEET REVOLUTION」を聴いたファンからの反応も良くて、今回のリリースになりました

「SWEET REVOLUTION」は、すでにライブでは演奏されている。昨年末、幕張メッセで行われたカウントダウン・ライブと今年の夏の味の素スタジアム。中でも「SWING ADDICTION」では初めて耳にするGLAYファンまであたかも馴染みの定番曲でもあるかのような大盛り上がりを示した曲となった。

氷室「ビートが乗りやすいですからね。GLAYはBOOWYの遺伝子を汲んでいる人たちの中では、最良の優性遺伝子の持ち主だと思うんですよ。中には劣性遺伝子もいますし(笑)。ファンはアーティストを映す鏡で在るともいわれますし、GLAYのファンに対しては尊敬もしますし、その人たちに受け入れられたのは誇りですよね。あのイベントは、チケットの売れ方がGLAYの方が多いというのは聞いてましたし、だったら返って面白いなと思ってましたからね。キャリア的にあんまり恥ずかしいことは出来ないというプレッシャーはありましたけど。でも、イベント形式のライブであんなに良いムードなのは初めて経験しました。GLAYに対しては、正直に言ってあれほど完成度が高いバンドとは思ってなかったんで、自分の中でも勉強になったことも色々ありました。彼らとの素敵な関係はこれからも続けて行けたらなと思ってます

「SWING ADDICTION」の彼のステージにも触れておかないと行けない。ヒット曲やみんなが知っている曲よりも、ここ数年の彼が構築してきたビート系の曲のオンパレードは、彼の背中を見てきたGLAYに対しての答えのようであり、彼自身が、自分のキャリアに対しての姿勢のようでもあった。デビュー以来欠かしたことのない「ANGEL」も演奏しない。「SWEET REVOLUTION」は、その中でも強烈な購g感を伴った曲だったのだ。

next


-BACK PAGE-