デザイン図に基づいて木取り、木作り
タモ材とペンシルシダー材を使って扇チェアーの木取り開始。
座面は2枚接ぎで構成します。背板部分もアール形状で接ぎ合わせを予定しています。
木取り、型紙作り
各部材のサイズに電動鋸、手押し鉋盤、自動一面を駆使して加工します。
背板、脚部はそれぞれの断面形状を写し取りベニヤ板で型紙を作ります。
(赤色材は背板の象嵌用材料とその型紙です)
背板接ぎ合せ
組み立て接着中。背板は両側15度に小口面を傾斜カットして接ぎ合せました。(それぞれ接着面には
ビスケットをはめ込んで強度を持たせています)
3枚の接ぎ合せで90度の角度に繋げる背板となる予定です

背板象嵌材
このデザインのポイントとなる背板の飾りは、赤色材(ペンシルシダー)を使用しアクセントにする予定です。このラウンドに合わせて、背板を作ります
背板ラウンド加工
接ぎ合せた背板材を象嵌材形状に合わせて加工しました。
綺麗なラウンド形状にするためにサンドペーパーで光をかざしながら仕上げました。
背板の象嵌材との接ぎ合せ
前に加工した背板を中心から半分に切断し、その間に赤色材を嵌め合わせました。ここも強度を持たせるためにビスケットを用いて接着してあります。
接着後ラウンド形状をベニヤの型紙に合わせて磨きます。
丸棒加工冶具
丸脚にするには旋盤があれば簡単に加工は可能ですが、このような冶具を作って、手鉋で仕上げました。
貫部分の完成と前脚材
丸棒加工冶具で出来上がった貫部分です。穴加工は丸棒に加工する前にドリルであらかじめ開けておきました。
背板、貫部分がほぼ完成
背板は内側、外側のラウンド加工を終えた状態です。最終的には扇形にカットしますが、後脚と接合する仮組までこの状態で置きます。

次は前足の加工、座面の加工に入ります。
座面の穴加工
座面の穴加工は脚が
四方転びになっているので、角度の調整が非常に難しくそのためには冶具を必要とします。
接ぎ合せた座面に墨付けをして、ベニヤ板で作った角度調整の出来る冶具で角度を設定した後に、ボール版に取り付けて穴加工をしました。
21mmドリルで、板厚34mmの厚板に角度をつけて穴を開けますのでクランプでしっかりと固定して安全に作業をします。
脚部調整
前足を座面に開けたホゾ穴の差込具合を調整、前貫も同様にホゾとホゾ穴寸法に合わせて調整します。
後ろ脚は角鑿で穴あけ加工をしてから,最終形状に削っていきます。
脚部調整-2
脚の転び角度と、前貫の寸法の確認をしているところです。
脚の取り付け部は、脚根元形状に合わせて削り込みぴったりと勘合するように調整しました。取り付け寸法を確認した後に座面の加工に入ります。
仕上げ完成

制作過程を記録することで、作り方のノウハウを蓄えると同時に、使っていただく方が少しでもその工程を理解して
頂いて、大切に使っていただく事を祈念して制作工程の全てを記録しました。

ハートチェア2004の製作

制作日誌 200303

制作後の感想
椅子作りは本当に難しい、だが椅子作りは一番面白い!!
今回の「扇チェアー」の挑戦は、背板部分のラウンド形状で背中を支える安心感と、その良さを強調した象嵌によるデザイン処理。四方転びの構成と、座面形状の新たな取り組み等、盛りだくさんの課題を持って望んだ作品でした。
Working dialy