>>vol.11 -part.1-
(容量が大きいので2つに分けさせてもらいました。悪しからず)

1997. 5. 8(Thu.) リュックひとつで行ったらみんなには笑われました。成田の出国審査の人が嫌な感じで、もうロボットです、嫌なロボット。何もいわないの。目を見て、
アゴで人を呼ぶみたいな嫌な奴だった。飛行機に乗り込んで、イギリスは入国審査が厳しい国らしくて、日本にいるときは広田とかも偉そうに「オレは
日本語でいくっすよ、日本語で通します」とか言ってたんだけど、飛行機が下りる直前から英単語帳をずっとみつめちゃってました(笑)。二人で質問出し
たり、出されたりとか、シュミレーションをやって、「Sightseeing」だけ覚えたみたいな(笑)。おかげで上手く入国できました。ロンドンは寒かった。もう捨
てて来ようと思ってたダウンベストを持っていったので、それ着ました。空港下りたら、タクシーが可愛いかったです。見るの初めてだったから。それに乗
り込んで、フラットに到着。部屋をジャンケンで決めようかってことになったんだけど、ジャンケンだと一瞬で終わっちゃうから、とりあえずもうちょっとゲーム
感覚のある“あみだ”にしようってことで、kenちゃんが作ったあみだで部屋割り決めたら、僕が一番いい部屋になった。何かにつけ「一番広いんだから、
これもらうよ!」とか「一番広いんだから、これ置かしてもらうよ!」とかいう人がいてうるさいの。でもいい部屋でした。一番最初の、外人との英語対決は
バーガーキングで。僕ら、メンバー3人でイギリス人と闘いました(笑)。ちょっと負けたけど。思ったより量が多くて(笑)。その日の夜は、向こうのコーディ
ネーターの人達3人ぐらいと、中華街で食事。ロンドンの中心地の方に、中華街があって「この辺が一番栄えてるんだよ」とか聞きながら、中華を食べま
した。福建チャーハンというのがすごくおいしくて、ロンドンで3回食べましたね。中華料理屋行ったら福建チャーハン(笑)。
(百瀬談:玉子かけチャーハンみたいな、生卵っぽい感じ。バサバサしてなくて、ちょっとおじやまではいかないんだけど、でも水っぽい感じ。)
時差ボケはなかったです。前日寝なかったので、飛行機の中ですごくよく寝れました。目が覚めたら、残り3時間ぐらいだったんで、そっから英語の勉強
(笑)。だから、ちょうど夜12時位には眠くなったかなぁって感じ。バッチリでした。僕以外のメンバーは、食べてる間も眠そうでしたけど。
1997. 5. 9(Fri.) 次の日起きて、「お腹空いたなぁ」って思って、百瀬さんに「ご飯!!」って言ったら、目玉焼きを作ってくれました。この日は、キングスロードっていう、パ
ンク発祥の地っていわれている通りがあるんだけど、周りにお店もあるっていうんで、とりあえずそこを歩いて中心地(ピカデリーサーカス)まで行こうと思
ったら、途中でだんだん面白くなくなってきて、これは歩いていくの大変だなって思ったので、初めて地下鉄に挑戦してみました。そこで第二の冒険が始
まるわけ。百瀬さんはそういうのケチだから、付き合ってくれなくて…。百瀬さんと僕、ロンドンでは遊びませんでしたから、全然。
(百瀬談:親心が…。あっちまで行って、TOO MUCH CAREじゃいけないと思ったから。だからこの日もピカデりーサーカスがわかれば、なんとなくロンドンがわかるからって言って
、海外旅行初めての広田に、メンバーを預けて「じゃぁね、いってらっしゃい!!」って(笑)。ライオンが子供を谷に突き落とすみたいな感じ。)
だけど広田が全然頼りにならないの。それで、駅に行って、切符買って、何とか中に入って、地下鉄でピカデりーサーカスというところに行きました。ぐる
っと円になってるので、一周してみたけど、特に何も買わなかった。オモチャぐらい。でっかいオモチャ屋があって、お店の中でプロモーションとして遊んで
るのを見て、「あれいいなぁ」と思って、2つくらい買いました。しょうもない買い物ですね。それから靴買いました。部屋で靴を履く生活に慣れていないか
ら、サンダルかスリッパを買おうと思って。向こうに無印良品あったので、そこでスリッパ買いました。その日はおとなしく帰って、みんなで晩ご飯を食べ
に行ったんだけど、わかんないメニューが多いので、いつも何が出てくるかわかんなくて、ちょっと“賭け”みたいな感じでした。材料が書いてあるから、何
となくこういう感じかなぁ…っていうのはわかるんだけど、ほとんど賭けだった。
1997. 5.10(Sat.) この日ぐらいから“朝食当番”っていうのが何故か形づいて、「じゃぁ次はkenちゃんね」っていう感じでkenちゃんが何故か焼きそばを作ってくれました。土
曜日だったので、誰かが「土曜日はポートベローマーケットっていうところが栄えているから、丁度いいから行ったら?」って言ってたので、行ってみること
にしました。フリーマーケットみたいな感じで道路沿いに出店みたいのが出てるんだけど、そこで蠍(さそり)を買いました。昆虫採集の針がさしてあるみ
たいな死んでる蠍。最初、とりあえずその通りを歩いていったら、そのお店は、壁中に、額の中に入った毒蜘蛛っぽいのとかかぶと虫とかが沢山あって、
その中で僕はぱーっと見て、「あ、蠍がある!!」って目をつけてたんだけど、最初そのお店に店員さんがいなくて、値段も書いてないし、怖いし、他でい
いのあるかもしれないと思ってとりあえず見るだけ見て、また通りを歩いていったんだけど、アンティークのものとか、持って帰るの大変そうなものしか置
いてなくて…。途中で雨が降ってきちゃって、喫茶店に入ろうにもどこも満員で、またその通りを元に戻っていったら、やっと喫茶店見つけて雨宿りしまし
た。お腹空いてたんで、カフェで昼食。またそこでも英語対決(笑)。何が出てくるかわかんないし。その後色々見たけど、蠍は買っとくべきだろうと思って
、また通りを戻って店に入って、kenちゃんがお店の人に声をかけたら、(メンバーの中では一応大学に行ったkenちゃんなので、一番英語はたしなめる方
)「あ、日本の方ですか?」って日本語で言われてびっくり。日本人じゃないみたいだったけど、綺麗な日本語話してました。「蠍が欲しいんだけど。」って
言ったら、「これはジャワ島の蠍で、これはどこどこの蠍で…」って2つあって、どちらも30ポンド。30ポンドって6,000円位なんだけど、僕は2万円位想
像してたから、もうそれ聞いた瞬間「やったー!安い!」っと思った。でもそういう顔をしたらアカンと思って、ふうんって顔して聞いて「まけてくれる?」って
聞いたら、「ダメです」って言われて。まあいいやと思って買いました。ポートベローマーケットの帰りに、ケンジントンマーケットに行けって言われてたから
仕方がないなぁと思って、また電車に乗って…。帰り道なんですけど。パンクって、前の日に行ったキングスロードが発祥の地なんだけど、そこにはパン
クなんかどこにもいてなくて、ピカデりーサーカスの街のど真ん中に行ってもいなかったんだけど、そのケンジントンマーケットの周りには何故かいて、初
めてそこで本物のパンクを見ました。駅の近くにちらほらパンクの人がいて、みんなそのマーケットに入っていくの。怖いお兄さんとかお姉さんがうろちょ
ろしてるマーケットだった。結局何も買わなかったんだけど、お茶しました。2件目の。向こうの人は何故か、タバコ吸う人がライター持っていなくて、その
日を境に色々な人に「火貸して!」って言われるようになったんだけど、その日はおっぱいの大きいお姉さんが「火貸して!」って言いに来て(笑)、火を
貸してあげました。
(百瀬談:ケンジントンマーケットっていうのはビルなんですけど、その中にいろんなテナントがわーっといっぱいあるのです。それに対してポートベローマーケットは道路が何キロも
続いてるマーケット。)
夕食は、百瀬さんが「オレに任せろ!」って感じで、中華街に連れて行かれた。さんざん歩き回されて、「あ、こっちじゃなかった…」とかいって。
(百瀬談:9日からの食事は、私が、現地のガイド本と日本から持っていったガイド本を見て、電話で予約したんです。)
「ここで待ってて」とか言って待たされている時に、もうそこらじゅうで大道芸人とかが芸やってるんだけど、待ってるところで丁度ショウが始まって、火投
げたりしてるのを見た。そうこうしている間に、「ここで食べよう!」って決まって、日本語の書いてあるメニューの中華屋さんで夕食。安心して頼めました
。この時初めて北京ダックを食べました。前々から食べたかったんだけど、なんか中華食べに行くといつも癖でホイコーロー頼んじゃうんで(笑)…。この
北京ダックの存在をいつも忘れちゃって。初めて食べて、おいしゅうございました。その後、百瀬さんとkenちゃんはクラブ行くけど…って言ってたんだけど
、僕は眠かったので、タクシーで帰宅。
1997. 5.11(Sun.) 朝起きて、次の朝、朝食当番だから買い出しに行こうと思って、最初は駅前に行こうと思ったんだけど、たまにはちょっと違う道も歩いてみようと思って広
田マネージャーと外出。なんかいいものがあるかもしれないと思って歩いていくと、なんか紙袋を持った人が前から歩いて来るんですよ。駅前の小さい店
って、あんまり品数が豊富じゃなくて、その前からくる人たちのビニール袋には、えらい食材が入ってて、「この先に何かあるぜ、広田」って言いながら歩
いていくと、巨大なスーパーマーケットが駅に行く途中にあるのを発見。茄子と挽き肉のカレーを作ろうと思って、そこでカレーの材料を買いました。そし
て部屋に帰っておそるおそる買ったカレー粉の味をなめてみると、まずいのなんのって。モロッコの味がするので、これでカレーを作ったら怒られると思っ
てました。日曜日って、ロンドンは基本的に休みで、ショッピングには向かないんで、どうしようかなと思っていたら、百瀬さんが「サッカーを観に行こう!
オレについてこい!」って言うんで、電車に乗ってサッカー場へ。電車下りたところからバスで行くんだけど、そこで初めて2階建てバスに乗りました。サ
ッカー場に着いてみたら、もう雰囲気が凄くて、みんな歌うたってんの、行列になって。馬に乗った警官がいっぱいいて、その辺に馬の糞の山がこんもり
とありました(笑)。どうやらチケットがないらしく、当日券を買おうとして、その会場をぐるぐる回ってみたんだけど、売ってなくて、今日はダメだと思って、
結局あきらめて帰ろうとまた二階建てバスに乗り込みました。百瀬さんはひとりで女をナンパしに行くとか言って途中で別れて、百瀬さん以外の4人で、
丁度いいやと思い、ピカデリーの日本食材屋へ日本のカレー粉を買いにいきました。そしたらその後、広田もナンパしに行くって言って、ナンパ出来ない
のに(笑)…。それで3人になった僕らは、その日本食材屋のすぐ隣にある「ガーファンクルズ」っていう向こうのファミレスみたいなところで食事しました。
その後、とりあえず日が暮れるまでは時間あるから、観光しようってことになって、地図見たら“ビックベン”って所が一番近かったので、ビックベンまでタ
クシーで行った。タクシーの運転手に「ビックベン プリーズ」と(笑)…。ちょっと困った顔してOKって言ってくれたんだけど(笑)。料金が3.5ポンド位だっ
たんで、5ポンド渡しておつりをもらおうとしたんだけど、5ポンド渡した瞬間に向こうがチップだと思ってニコッとして、そんなにやるつもりはなかったんだけ
ど、ニコッとして「OK?」って聞かれたのでNOとは言えずに「OK」って言ってしまいました(笑)。そしてビックベンの前で写真撮影。向かいに有名な教会が
あったので、その教会に入ったりしたんだけど、向こうの教会って建物自体がすごいでかいから、なんか、心を洗われるような気分だった。パイプオルガ
ンとかが良くて。僕は悪魔のリングをしてたんですけど、ちょっとなんか悪い気がしちゃって(笑)、罪悪感がちょっとあったりして、ポケットに指入れちゃい
ました(笑)。教会で心を洗われて、電車に乗って帰りました。帰って来たのが夜中だったんで、近くのイタリア料理屋で、スパゲティ食べて帰宅。
1997. 5.12(Mon.) この日は、炊事当番。もう、前日にカレーは作っておいたんです。基本的にヒマだから。夜のテレビとかろくなのやってないし、クラブに行くとかいうのもあ
んまり好きじゃないし、夜は時間空いてるんで、前日に作ってあって、次の日温めるだけ。ちょっと煮込みすぎたけど、まあまあおいしいのが出来ました
。この日もなんかそんなにやることなくて、だらだらと昼過ぎまで部屋にいたんだけど、近所でなんか買い物出来ないかなぁと思って、「地球の歩きかた
」見たら、くまのプーさんの作者が住んでた家が近くにあるというのを発見して、散歩コースを自分なりに作って、コンランショップも歩いて行ける距離の
所にあったんで、コンランショップ経由でキングスロードを通ってくまのプーさんの家にいこうかなぁという計画を立てました。そしてヒマそうなtetsuちゃん
をさそってコンランショップっていう、可愛らしい生活雑貨が置いてあるお店に買い物行って、その後tetsuちゃんとプーさんの家の前で写真撮りました。
夕方6時とか7時くらいになると、みんなちゃんとフラットに戻ってきます。
(百瀬談:なんとなく夕食までには帰ってくるって約束になってて。(笑))
夜は、百瀬さんが是非行きたいお店があるっていうんで、「俺に任せろ!」って感じで、「スティッキー フィンガーズ」っていうストーンズの元メンバーが
経営している店に行きました。
(百瀬談:ハードロックカフェのイギリス版、ストーンズ版みたいな感じ。アメリカ料理のお店。)
やっぱりハードロックカフェみたいな感じで、ギターとかストーンズの写真とかが沢山貼ってあって、ビールとか飲みながら楽しいひとときを過ごしました。
毎日色々な料理食べてるけど、一応どの店もおいしかった。
(百瀬談:それは一生懸命ガイド本で探しての努力が、陰に…。まずいところにいったら何が起こるかわかんないからね。血のにじむような(笑)。)
1997. 5.13(Tue.) 次の日の朝、tetsuちゃんは朝食当番でパスタを作ってました。この日はのんびりした一日にしようと思って、(まあ毎日のんびりなんですけど。)楽器持
って、公園で演奏しようと思って出かけました。公園の中、結構距離があるんだけど、歩いていきました。ハイドパークってでっかい公園で、右の方がハ
イドパーク、真ん中に池があって、左側がケンジントンガーデンになってて、ほとんど全部一緒なんだけど、何故かどっかで名前が変わってるっていう。
そのケンジントンガーデンの方から入っていって、ハイドパークの方にゆっくり歩いていったんだけど、どこでもちらほら人がいて、人のいないところで演
奏しようと思ったのに、何処にいってもいるんで、かなり歩きました。池の向こうがハイドパークという所まで来て、行きたいなぁと思ったんだけど、もうそ
こまでで結構しんどかったから、まあいつでも行けるわと思って結局行かず、ケンジントンガーデンの中で人けの少ないところを探して、ちょっと演奏して
、帰りました。そうそう、その日は、広田が「モダンブリティッシュを食いてえ!」って言い出して、現地のカメラマンの人とご飯を食べることになってたんで
、カメラマンの人に「どこがいいですか?」って聞かれ、広田が「モダンブリティッシュがいいです」って偉そうに言っちゃって(笑)…。この日が、夕食の中
では一番ハズレだった。すごいオシャレなんだけど、なんか日本人嫌ってるような感じの店で、「なんでお前ら来るんだよ!!」って感じがあって、ちょっ
と居心地も悪かったりしました。全部広田のせいだけど、帰りのタクシーもちょっとムカついた。
1997. 5.14(Wed.) ロンドンダンジョンに行った。カメラマンの人が、ロンドンブリッジの方に下見にいくからロンドンダンジョン行くんだったら乗せていってやるよ!って言って
くれてたんで、じゃぁそのロンドンブリッジで記念写真撮りながら、ロンドンダンジョン行こうかなと思って…。みんなで車に乗せてもらって、ロンドンブリッ
ジをひと通り歩いて、その奥にあるロンドンタワーっていうなんかお城みたいなとこに入った。そこはなんか、昔、牢獄だったらしく、断頭台とかあって、そ
の中で色々記念写真撮った。ブラッディタワーとかあったりして、なんかかっこいいでしょ。カラスがそこの守護神。カラスがいっぱいいたので、カラスの
写真撮ったりして。その後、ロンドンダンジョンへ。ロンドンダンジョンは、ディズニーランドほどクオリティーは高くないんだけど、子供だましじゃないって
感じのテーマパーク的なところ。車でそこに行ったら、斧を持った190cm位ある外人が来て、「お前ら、ここ入るのか?じゃあ、こっち来い」って言われて
、俺が首を乗せる木の板に首を乗せられて、kenちゃんがその斧を持って、tetsuちゃんがその俺の首が落ちるであろうかごをもって、まず記念撮影。そ
れで、「この写真はこのアトラクションが終わったときに出来上がってるから、買うも買わないも好きにしあがれ!あっちがチケット売場だ!」みたいなこと
を言われて(笑)、チケット買って入りました。中は、ロンドンの歴史上起こった、拷問とかそういう暗い事件を鑞人形で作ってあって、その中は迷路みた
いなところを歩いて行くんだけど、迷路の中を行くと、ところどころで本物(人間の)お化けがいるの。さんざん脅かされて、途中で、「おまえらこっちこい!
」って言われて、一つの部屋に6人ぐらい集められて、その部屋に行くと、なんか裁判みたいなことしてて、俺らはその裁判みたいなのにかけられて、ど
うもダメだったらしくて、「こっち来なさい!」とか言われて、2人ずつ座る船みたいな乗り物に乗せられて、水の上を走って行くんです。それで鉄砲で打た
れるっていう…。そのあとはなんか切り裂きジャックのコーナーとかに連れて行かれて、終わり。出口で、写真が出来あがってて、一応3人分焼き増しし
てもらってきました(笑)。その後、お茶飲んで、出口のところにまたキャラクターグッズがおいてあったんで、キャラクターグッズ買って帰りました。僕は、
このロンドンダンジョンは、ここ何週間の中で最高によかったです。ロンドンに行ったら、ビックベンよりも先にロンドンダンジョンに行くべきだと、オススメ
します、はい。その夜は、小綺麗な日本料理屋に連れていかれて、寿司とかそういうのがおいてあって凄いいい店でした。この日も凄い当たり!でした。

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