2014年 明日香文明会長のお言葉
1月 |
明るく 楽しく 仲良く が明日香古京走る会の根本精神です。今年もしっかり実現してゆきましょう。 会員が自由に参加でき、何の制約もなく、それでいてなんとなくまとまっている。そんな会を維持しましょう。 一般社会は上下関係のつながりでできた縦社会です。明日香古京走る会は上下関係のない横社会です。仲間をそんな立場に立って大切にしていきましょう。
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2月 | アメリカでは2010年から始まったタフマダーが凄い人気で累計75万人が参加した。フルよりもウルトラ、ウルトラよりもタフマダーとエスカレートが尽きない。 このレースは16-19kmのコースに、泥溜まり、有刺鉄線、垂直壁、氷水を張ったプール、油や泥を塗った棒、電流を流したワイヤー等の過酷な障害物が設置され、4人が一組で、体力、精神力チームワークの限界に挑戦する超過酷レース。 レース中の安全には主催者も気を使っているが、参加者の助け合いが絶対に必要。負傷者や死者がでることもある。2013年4月ウエストバージニア州ジェラーズタウンでの大会では、心臓発作2名、低体温症数名、頭部外傷等の重傷者20名、板の上から泥溜まりに飛び込んだ28歳の男性が泥に埋もれて抜け出せず死亡という事故が発生した。 では何故こんなレースが人気を博すのか。 まず、限界に挑みたくなるという人間の本性。ウルトラランナーにもt共通することだが、自分の能力の限界を知るまでは挑戦したいと思うものだ。また困難な目標に挑むから、達成した際の満足感が大きい。さらに一人で出来ないことを助け合って達成すると、皆で喜びを分かち合える。 こんなレースでは、どれだけトレーニングを積み重ねていても、不十分だし、観衆の声援がプレッシャーになって、限界を超え過ぎることが事故の原因として指摘されている。 |
3月 | アスリートは全身全霊で闘う競技者だから年齢による体力低下が最大の敵となる。だが、限界を感じさせないで頑張り続ける人達もいる。ソチ冬季五輪でスキージャンプ銀メダルの葛西紀明(41)、前人未倒の日米通算4000安打達成のメジャーリーガーのイチロー(40)、プロ野球最年長先発勝利投手の山本昌(48)、プロサッカー最年長出場を更新中の三浦知良(46)これらの選手はトップレベルの若手選手に負けずに競技に励んで結果を残している。信じられない体力、気力の持ち主ばかりだ。 これらの選手に共通するのは、体の柔らかさ。一般に年齢を重ねると筋肉、関節など体はどんどん硬くなり、反射運動に対する対する適応性を欠く体に変わって行く。 ここで考えなければならないのは、若い選手に負けない柔らかい筋肉、関節、反射性を高めるには一体どんなトレーニング法がいいのかということだ。やたらに負荷を高めるのでは ますます筋肉、関節がカチカチに硬くなり逆効果。軽めの負荷で、ひねり、加速、減速を加味した動作を繰り返すことが大切なのだ。筋肉を太く強くすることより、筋肉とそれをコントロールする神経の働きを高めるような動作を行うことだ。筋力増強を目指す単純なウエイトトレは時代遅れになり、脳と筋肉をつなぐ回路を増やすような科学的トレーニングへと方向が変わってきたことがよくわかる。 |
4月 | 女子マラソンの記録が男子マラソンの記録を上回る時代がくるのか?これに対する答えは初めから分かりきっているように思えるが、必ずその時代がくるという真面目な意見がある。その根拠としては、次の事項があげられている。 @ 女子Mの記録の向上と男子Mの記録の向上を線グラフに表すと、女子Mのグラフが急上昇しており、男子Mグラフと交差し追い抜く時期がやがてくることがわかる。 A 短距離から長距離を比べると長距離になるほど男女差の比率は縮まる。女子Mの距離では逆転もありうる。 B 女子は脂肪が多く、エネルギーを多く使え、出産の苦痛に耐え得るように体ができており耐久力が男子より上。 勿論、こんな意見は正しくないとの反論がある。 @ 女子Mは歴史が浅く、記録が急激に伸びたのは必然で同じペースで今後の記録が伸びるとは考えらえない。 A 短距離では筋力の男女差が記録に影響している。女子は長距離が得意なのでなく、短距離の方が苦手なのだ。 B 月旨肪の代謝エネルギーが有効になるのは超長距離であり、フルMでは脂肪代謝はあまり影響がない。また出産の 耐久力がフルMに有効に働くとは考えられない。 どうやら結論ははっきりしているようだし、100KMや24時間走でもまだ女子が男子を上回ることはないようだ。でも将来、「スーパーゥルトラ超長時間超耐久M」が公式レースになる時代がくれば女子が男子を上回るに違いない。 |
5月 | マラソンブームでランナーが日々急増しているように見えるが、現実はそうでもないようだ。折角始めたランニングを半年もたたないうちにやめてしまう人が凄く多いのだそうだ。 走り始めて熱心過ぎるくらい毎日走る。ところが急に足が痛みだす。一度足を痛めるとなかなか治らない。自分には走りはむいていないとしてやめてしまうのが典型的なパターンだ。 市民ランナーには、しっかりアドバイスできる人材が、なかなかいないにが現実の問題であると言える。 ランナーとして長続きできるようになるにはどうしたらよいのだろうか、考えてみよう。 @自分の足にあうシューズを選ぶこと。サイズ、足の形、重さ、クッション性等から足の疲労感を軽減する。アシックスはアドバイザー販売員を来年から20%に増やす予定。 Aできるだけゆっくり走ることを心掛ける。楽しんで楽々と走ることが故障を防ぎ、体調をよくしてくれる。 B時々は走る場所や距離を変えて気分転換を図る。同じコースでは毎日繰り返していると飽きてしまう。 Cまじめに練習しすぎない。生真面目なランナー程、突然やめてしまう。気分が乗らない日は休めばいい。休むと必ずまた走りたくなる。その繰り返しが長続きなのだ。 生涯スポーツとして、ランニングにめぐり合ったことが、何よりの幸せと思うようになってほしいものだ。 |
6月 | 新緑を眺め新鮮な空気を吸い、ウグイスの鳴き声を心地よく聞きながら山間部を駆ける。こんな素晴らしい環境があれば、本当に幸せなことだろう。現実にそれが存在する。明日香の合同練習会ランニングコースはこんな条件をすべて満たす素晴らしいコースだ。今回も各地走友会から沢山のランナーが参加して、自分のペースで楽しく走ってくれる。 最も大切なことは、事故が起こらないことだ。山間コースは傾斜がきついし、道が狭いので、スピードランナーには特に事故の危険が多くなる。また監察をしっかり行うこともできないから、体調に異変を来したランナーが出た場合の対応も困難になる。 ひたすら事故のないように、ランナー自身が自分を管理しながら無理のないランに終始してくれることを望むばかりだ。 明日香のコースが豊かな自然の中を走るだけに、多くの各地のランナーにも体験させてあげるのはとても良い事だ。 当会のランナーも、様々な大会で多くの人達にお世話になっている。合同練習会を運営してランナー楽しませるための苦労を知ることは、お世話になった多くの人達の苦労を知り感謝の心に目覚めることにつながって行く。 とにかく合同練習会が成功裏に行われることを願ってやまない。 |
7月 | 何のために君は走る?こんな質問に対してオリンピックに出場したいからと自信を持って答えるような人は一人もいないだろう。 @老ける姿は、シミ、しわ、肌のたるみといった皮膚の老化が大きな要因になる。夏場は午前10時から午後3時までは紫外線が強く皮膚の光老化の原因になる。日焼けによる皮膚の炎症で生ずる物質は皮膚だけでなく体内の細胞を傷つけ体の老化を促進するといわれる。特に夏場の紫外線の強い時間帯のランニングは避けることだ。 Aしっかり水分を補給すること。ランニングの前後、ラン中に水を飲むこと。夏場は特に寝る前にも水分補給をしたほうがよい。 就寝中にも1gほどの水分が失われる。寝汗をかいたりするとなおさらだ。水分が不足すると血液がドロドロになり、細胞の炎症を起こし、細胞を傷つけ老化を促進する。 Bこれ以外にも、分かりきったことだが、よく噛んで食べること、野菜類を多めに食べることも老化防止に役立つ。 |
8月 | 一年で最も酷暑の八月は、マラソンには一番適さない暑さの時期ともいえるだろう。2007年8月25日から9月2日にかけて陸上世界選手権が大阪で行われた。残暑の激しい時期だった。丁度その時期にカナダのバンクーバーや冬季オリンピク五輪の会場となるウイスラーを訪れていたが、日中でも涼しく半袖では寒い位で真夏通り過ぎた時期だった。当地の新聞で大阪の世界選手権の記事が大きく載っていたが「何と言う暑さか、余りにもクレイジイ」という記事だった。世界は、世界選手権開催を酷評していたのだ。現実に、マラソンを午前7時にスタートにしたが、ゴール時の気温はは33度に達した為、選手の3割が、熱中症、脱水状態、痙攣を起こし途中棄権する事態となった。こんな貴重な経験しているにも拘わらず、2020年の東京五輪は7月24日から8月9日の猛暑の中で行われる。アスリートの健康を全く考慮しない無謀な日程ではないのか。立候補のプレゼンでは「晴れる日が多く温暖でアスリートに理想的な気候」と述べたようだが、余りにも事実に反しているし、その後の各会場の変更案もプレゼン時の会場説明はダマす為だったとしか思えない。TVの視聴率の稼げる時期という国際五輪委員会の意向があっても、アスリートの立場を最優先すべきではないだろうか。20年五輪は世界から酷評され、最悪の五輪となるだろう。無茶な五輪は到底支持できない。 |
9月 |
八月中はお盆で超多忙な毎日。天候も不順な毎日だったので、多くの家庭を廻っていると。大汗をかいたり、冷房で体が冷えたりの繰り返しとなり、月半ば過ぎから不覚にも風邪気味、ろくに声も出なくなり、迷惑をかけ通しになった。 そこで反省と気分転換をかねて、25日から29日にかけて北海道へ、占冠村にあるトマムのリゾート村と富良野に滞在。トマムはアイヌ語で荒れた大地を意味している。標高1200m付近の山岳リゾートで、広大な地域に民家は全く見えず、超高層のツインホテルが距離を置いて二組立ち並び、ホテル間は覆いがついた通路でつながっている。ホテルから距離を置いて巨大な温室プールと露天スパがあり、ひっきりなしに無料の連絡バスが走っている。北海道は低温で到着した日は風が強く寒かったが、翌日からは低温ながら穏やかな日よりとなりジョグを楽しむことができた。ただどこ迄走っても民家はなく周囲は山が近いので、静寂を楽しむよりもクマがでも出てこないかと次第に薄気味悪くなった。早々に引き上げて温室プールを露天スパへ。風邪が抜けきらないので体の冷えるプールは敬遠。景色を眺めながら体をしっかり温めることにした。翌朝は五時起きで雲海を見る為にゴンドラで山上へ。 |
10月 | 9月28日第41回ベルリンMが、約4万人の参加者で開催された。ほぼ平坦コースの市街地を大半のランナーがゆっくり駆け抜けた。しかしこのレースでとてつもない記録が生まれた。テュス・キメット(ケニヤ)が2・2・57という信じられない記録を出した。 100mを17秒5よりも遠く走り続けて始めて達成できる、猛烈なスピード記録だ。 【例会日程】(ウインタータイム) |
11月 | マラソン人目の激増は、2007年の東京マラソンにあると 高石ともやさんの講演】1月24日(振替休日・月)午後1時30分〜2時30分 |
12月 | カナダでは、テリー・フォックスがマラソンの英雄だ。彼はバスケット選手だったが、18歳の時に骨肉腫ガンにかかり、右足を切断。その入院中にガンで苦しむ人たちを目にし、退院後、ガン研究支援の資金募集のために、義足でカナダを東から西への大陸横断するマラソンを始めた。通称希望のマラソン。カナダ東海岸を1980年4月12日に出発。毎日フルマラソンと同じ42キロを走り続ける。しかし、横断マラソン中にもガンが肺へ転移していると判明。143日目5,373`を走破したが苦痛が激しく、同年9月1日に大陸横断マラソンは中止。義足で苦痛に耐えて懸命に走る姿は、徐々にカナダ中を |