12月
「精出せば氷る間もなし水車」絶えずクルクル回る水車はどんな寒い日でも凍ることはない。回らなくなれば凍って停止しそれ以上は使い物にならない。水車も回り続けてこそ大きな仕事ができることになる。芸術もスポーツも仕事も毎日毎日の積み重ねが大切だ。長い年月をかけて不断に磨かれてきたものは尊い。それを忘れて今の時代は何事にも速成が目に付く。しかし速成は速成の価値でしかない。速成で名前売ったとしても速やかに消えてゆくのが待ち受ける運命だ。急テンポで急成長を遂げたものは泡沫のように消え去ってゆく。ランナーも毎日毎日の積み重ねがあってこそ本当のランナーと言える。永年走り続けてきたランナーは何か違うランニング感とか人生感を持っている。深い思考は同じことを飽くことなく繰り返すことで磨かれてゆく。これからも一筋の道をきわめて行こうではないか。

11月
縄文時代に日本人の平均寿命は15歳であった。今から百年前は男性42.8歳、女性44.3歳であった。現在は男性78.4歳、女性85.3歳である。
現在医学ででは寿命の限界が120歳、これを延ばせるとすれば、遺伝子治療とか再生医療を頼りにする必要があるようだ。日本の人口はあと2年たつと減少を始める。そして65歳以上の高齢者の割合が現在の20%から激増し、2050年には65歳以上が35%、75歳以上が20%を越える。現在でも百歳以上の人口は激増傾向にあり、男子3159名、女子17402名と2万人を越えているが、2050年となれば100歳以上は珍しくなくかるだろう。
しかし長生きだけを喜ぶわけにはいかない。老人性痴呆、寝たきり、病気持では老いは苦しみでしかない。
そこで大事になるのが、自立して日常生活をしながら何年生きられるかを表す健康寿命が重要になる。いま日本人の平均健康寿命は男性72.3歳、女性77.7歳である。
ジョギング、ランニングをやる人達は、価値ある長寿者となる可能性を秘めている。頑張って鍛えよう。


10月
9月17日(金)から28日(火)にかけて第12回パラリンピックアテネ大会が開催された。障害者にも、スポーツ活動の「機会均等と完全参加」を与えるもので、88年のソウル大会から、パラリンピック{パラ=Parallel(もう一つの)+Olympic(オリンピック)}という大会名を正式に使用するようになった。89年には国際パラリンピック委員会(IPC)が組織され、障害者毎にバラバラだった障害者の競技団体を総括して、IOCとも連携をとるようになった。オリンピックで使用した会場をそのまま使うようになったのはソウル大会が初めてでそれまでは会場が異なっていた。2000年のシドニー大会中にIOC,IPCの両会長により「オリンピックの開催国はオリンピック終了後、引き続いてパラリンピックを開催しなければならない」と基本的な合意がなされた。パラリンピックはこれによりやっと「もう一つのオリンピック」と呼ばれるにふざわしい世界最高峰の障害者スポーツ大会の地位を確立した。
 
例会案内:10月以降はウインタータイム(午前8時00分集合)となります。
       10月10日は久宝寺緑地駅伝大会に出場します。
9月

アテネ五輪では選手間で多くの熱闘が繰り広げられたが、同時に選手とIOCとのドーピングの戦いでもあった。
ドーピングとは競技能力を高めるために薬をしようすることでルール違反とされている。
ドーピングしたって余程鍛え上げない限りは優勝できるわけでないし、ドーピングなしで勝つ選手も多い。
尿検査のごまかしは実にひどいそうだ。
尿を水でうすめる、他人の尿を隠し持ってすりかえる、他人の尿をカテーテルで自分の膀胱にいれる、利尿剤を用いて禁止薬物質の尿中濃度を薄める、痛風の治療薬を用いて禁止薬物質が尿に排出されるのを抑えるなど。最近は血液ドーピングも行なわれている。
選手の血液を取り出して保存し、期間経過後に体内に戻して赤血球を増やし持久力を高めるような危険なことが行なわれている。
ドーピングの禁止理由は次の通りとされている。
@ フェアプレー精神に反する。公正な競争でない
A ルール違反を認めるのは社会悪を認めることになる。
B 選手の健康、心とからだを害する。

8月
真夏のアテネ五輪の花形はマラソン、このマラソンの名前の由来は、古代ギリシャの「マラトンの戦い」。
紀元前490年にギリシャとペルシャの間にアテネの北東の村マラトンで起きた戦いはギリシャ側が勝利した。この勝利を伝える伝令の戦士が戦場から約42kを走ってアテネ市民に勝利を伝えた後、息絶えた。
マラソンの距離は第8回パリ大会以後42.195キロに統一された。今回のアテネ五輪では第1回アテネ近代五輪と同じコースのマラトンからアテネ迄の片道で行われるが、第一回大会ではマラソンは40キロであったので今回は伝令の戦士を祀る墓を1周して2.195キロの距離を調整している。
全体としては起伏に冨み登り坂の多い難コース。 ゴールはアテネのパナシナイコ競技場で大理石で造られている。
戦士が命を落としたのは最近になって8月12日の酷暑の日に全力で走り抜いたためであるとわかった。
女子は8月22日に、男子は8月29日に行われる。

7月
マラソンでは高地トレが常識化している。だが外国に出かけたりしたのではお金が掛り、資金難ではできない。
でも国内にいてもやれる方法がある。高地トレも要は低酸素状態でのトレーニングだから、低酸素ルームを使用して標高3千〜4千mと同じ酸素濃度に部屋の酸素濃度を設定すれば高地トレと同じ効果が得られる。
国立スポーツ科学センター(JISS)では低酸素ルームを使って標高3千mの酸素濃度に設定し、短時間全力でペダルを踏むトレーニングを2回/週の頻度で行なった。結果十週間で平均10%以上のパワーアップが認められた。この場合太ももなどの脚の筋肉に大きな変化はなく、筋肉量が増えてパワーアップした訳ではない。
だから筋肉がつきすぎて体の動きを邪魔することもない。要は筋肉にエネルギーを供給するシステムが関っているようだ。低酸素トレでは乳酸の蓄積が抑えられたり、脂肪の燃焼も促進されるようだ。
 
 
本年度総会 7月11日(日)例会終了後開催  橿原ニュータウン 西集会所にて
6月
☆合同練習会が悪天候の為に中止になった。風舞台が行事のために使えない状態であったし、当日は雨が強かったので的確な判断であった。準備が進んでいたので残念ではあったが、決行すると悪評を受ける状況に追い込まれただろう。
☆今スポーツ界では、「ファスティング」(短期断食)がひそかなブームなのだそうだ。基本的には三日間十分な水分とともに、野菜や果物ジュースだけをとる。効能は固形物がないので内臓を休められ、免疫力がたかまる。自己治癒能力が高くなる。ダイエット効果で体のキレがよくなる。ジュースとしてはニンジン、ホウレン草、バナナ豆乳からなるものがその例。
消化吸収を向上させて筋肉に栄養にを運び疲労物質を取り除くことができ、運動能力を高めることができるのだそうだ。

5月
本年度も合同練習会が16日に開催される。会員各位が協力しあって参加者に喜んで戴けるよう努力をお願いしたい。
ところで先月22日に総本山知恩院で大法要の導師を務めさせて戴いた。ご門主以下全国から約150名の僧侶が見守り300名を超える檀信徒の見守る中、唯ひとりで節つきの唱えものと作法をする。普通だと緊張感で震えのくる場面だが、不思議に殆ど平常心でこなすことができた。そこでなぜあがらずにできたかを考えてみた。
@ お稽古を重ねて自信満々の状態にまで高めておく。とにかく必死で稽古を繰り返しておけば、結果は稽古どおりでよいと思えるようになり、緊張感から開放される。オリンピック選手が勝負をかけた場面でもリラックスしているのは自分の力を普段通り出せばよいと納得しているからだ。

A よく丹田呼吸法といわれるが、へそから握りこぶしほど下がった場所に力を入れて細く長く呼吸をする。
とにかくそのためには呼吸法よりも腹筋を鍛えあげるようにした。

4月

五本指ソックスが密かに人気を広げている。大手メーカーは巽繊維工業(橿原市)。商品化は20年前。当初は水虫対策や作業用だったが、7〜8年前からスポーツ選手の間に広がり広がり出した。足の裏は体の総表面積のわずか3%だが全体重を支え、体のバランスを保っている。五本指ソックスは、指をしっかり開き、踏ん張りが利くことにより、運動能力がアップし、疲労を軽減する。スポーツ選手が靴を脱いでいる画面がテレビに映れば是非靴下の指先に注目してほしい。プロ野球選手では、小柄でも真っ向勝負を投手が挑めるようになった。今活躍中のロッテの渡辺俊介がその例だ。足元は」指先の感覚が鋭く利いてまるではだしの感覚に近い。足腰に衰えを感じるようになったゴルファーが飛距離を伸ばせるようになった。五本指で地面をつかまえられるからだ。スピードスケートの金メダリスト清水宏保選手も足の指一本ずつをみごとに使ってロケットスタートを編み出した。これも五本指ソックスのお蔭だ。会員の皆さんも一度試してみては。

3月
ある村で一人の老婆が道端で倒れていた。誰も助けて病院へ運んでやる者がいない。そこへ一人の若者が通りかかり、三日間もかかってその老婆を病院へ運んでやった。病院の先生は大変感心してお礼にお金を差上げようとすると、若者はそれを受け取らずに言った。「私はお金儲けのために、このお婆さんを病院へ運んだのではありません。このお婆さんと共に生きるためです。私はまだ若いから体力がありまあす。私の長い一生の中で三日間だけこの若い体力をおすそ分けしただけなのです。」そしていずこともなく立ち去っていった。
この時代にも素晴らしい若者が沢山いる。人が生きる上で大切なのは、規則を守ったり、悪事を働かなかったりするだけではない。他人を大事にすること、自分の持っている良い面を見つけて他人のためにこの良い面を使わせていただくこと「共に生きる」という考え方こそが今求められているのだ。

2月
汗をかいた後のビールは冬場でもたまらないうまさだ。
でも勝負や記録にこだわるなら飲まない方がよさそうだ。
@ アルコールで摂取したカロリーは筋運動には使われない。食物は体内でATP(アデノシン三りん酸)
という物質に変化して筋肉を動かすエネルギーになるが、アルコールは殆どATPに変化しない。
 
A アルコールの分析には思いのほか時間がかかる。体重1キロに対して1時間で0.1〜0.2gしか分解できない
。ビール中瓶1本だと体重70kgの人で4時間かかる。身体は脂肪よりもアルコールを先に分解するので、夜
だと脂肪が体内に蓄積されて肥満になりやすい。
 
B アルコールの分解にはビタミンB群が使うので、疲労がとれにくい。
脂肪太りと慢性疲労が故障をひきおこす。わかちゃいるけどやめられないのがビールの味だ。
 
1月
本年度もどうぞよろしくお願いします。また今年も年齢を忘れて精一杯がんばりましょう。
明日香古京走る会も今年20年目に入ります。初心に帰ってみると、皆で楽しく走ればそれだけで十分だった
のですが、現実にはそんな次元を超えて個性豊かなメンバーがひとつに溶け合ってとても活力ある素晴らしい会を創り上げてきました。これからも一層、明るく、仲良く、楽しい会にしてゆきましょう。
2003年明日香文明さんのお言葉へ

明日香文明さんの今月のお言葉

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2004年