おはスタ感想ページ
2025/05/15(木)
出演:木村昴、長部稀、森島律斗、コロコロ推し松
おはガール:安保心結
スポンサー:小学館、BANDAI、ShoPro
今日のおはスタ!:1、2
今回の見所
アトムは、AI時代において、人間が必用とするものを教えてくれると考えた点が見所でした。
今日は万博会場を紹介し、屋根の上のアトムもちらっと放映。
アトムが教えてくれる、AI時代の人間が必用とするものとは、精神(頭)・感覚(心)・身体(体)のバランスです。
アトム(AI)には感覚(心)がなく、優しさや美しさを理解できず、斬新なアイディアも絶対に出てきません。
アトム(AI)は身体すら不完全で、プロンプトでは、床に落ちたペンすら拾えません。
ただ、感覚(心)・身体(体)があっても、精神(頭)がなければAIを使うことはできません。
AI時代であっても、精神・感覚・身体のバランスが重要な気がします。
アトムには感覚(心)がなく、AI時代において、人間が感覚(心)を補完してやる必用があります。
感覚(心)とは、例えば、優しさ・美の理解・斬新なアイディアです。
優しさやは育児や介護に必須であり、AIが喜怒哀楽の感情を理解したとしても、その程度では心を理解したとは言えません。
こうして工場じゅうはほとんどわれわれ(ロボット)の手にまかされてしまったんです。われわれは仕事は精密にやります。ロボットも作れます。しかしそれにいい心をうえつけることはとうていできない。(手塚治虫, 手塚治虫漫画全集 鉄腕アトム 第1巻, 128)
ここに人間が必用とするものがあります。
すなわち、育児や介護といった優しさを必用とする仕事は、力仕事を代替するロボットを導入できても、AIが人間に置き換わる事は難しいのです。
AIは美も理解できず、統計的に美しいと言っているだけです。
博士!!せめてものを美しいと思う心だけください(手塚治虫, 手塚治虫漫画全集 鉄腕アトム 第3巻, 115)
このつみ木をつんで何か美しいかたちのものをつくるんだ。アトムのは簡単すぎます。タマオくんのほうが勝ちです。やっぱりああいう感覚はロボットにはないとみえますな。(手塚治虫, 手塚治虫漫画全集 鉄腕アトム 第1巻, 128)
AIとは統計であり、例えば「印象派は美しい」とAIが言ったとしても、
それは「印象派は美しいと多くの人達が言っているから、美しいと判断した」と言っている事と同じです。
ここに人間が必用とするものがあります。
すなわち、多くの人達に知られていない美(例えば自分だけの画風)を用意するのです。
AIは印象派やジブリといった多くの人達が美しいと言っている絵は描けても、
今日のおはスタ!
(1、2、3)
のように、自分だけの画風の絵は描けません。
AIは、どれだけプロンプトをひねっても、全く新しい斬新なアイディアは出せません。
オープンAIにおけるAGI(汎用人工知能)へのロードマップ。(現在はLv1から2への移行)
Lv1 チャットボット(ChatGPT)
Lv2 推論者 人間と同等の基本的な問題解決能力
Lv3 エージェント 人間の助けがなくても自律的に活動可能 数日間アクション
Lv4 イノベータ イノベーションを起こせる。新しいアイディアや斬新なソリューションを生み出す
Lv5 企業などの組織全体の仕事を行える。AGI(汎用人工知能)相当。
(日経サイエンス,2025年2月号, 38)
「アイディアを出して下さい」はAIでよく見るプロンプトですが、これによって、全く新しい斬新なアイディアは絶対に出ません。
なぜなら、上記の表を見てのとおり、開発元が出ないと言っているからです。
斬新なアイディアを出すにはLv4が必用ですが、現在のAIは表のLv1とLv2の間であり、
「自販機の下に小銭が落ちている確率」をフェルミ推定で推論できる程度です。
ここに人間が必用とするものがあります。
AIはつまらないアイディアばかり出しますが、それらを見ているうちに、
人間が全く新しい斬新なアイディアを思いつく事はそこそこあったりします。
AIには感覚(心)がないゆえ、優しさ・美・斬新なアイディアを必用とする仕事は、人間を必用とします。
アトム(AI)は身体すら不完全で、プロンプトでは、床に落ちたペンすら拾えません。
AIには体がなく、GEMINIもCopilotもGroxもペンすら拾えず、身体(体)を使う仕事は人間の仕事です。
(死んだ息子とそっくりのロボットを作って)博士の心はなぐさめられました。でもやがて恐ろしい欠点に気がついたのでした。それはトビちゃんが成長しなかったことです。博士はかえってそのことをにくみました。(手塚治虫, 手塚治虫漫画全集 鉄腕アトム 第1巻, 31)
身体(体)を使う仕事とは、力仕事だけを意味するのではなく、例えば現場を知る事も身体(体)です。
「あなたは朝の子供向け番組「おはスタ」を担当する、敏腕テレビプロデューサーです。」というプロンプトはAIに身体(現場)を与える
プロンプトですが、当然、本物の人間が知る現場の情報には全くおよびません。
ここに人間が必用とするものがあります。
AIは「出演者」や「各日コーナー」は理解しても、いわば現場の「空気」は理解できず、どうあっても現場を知る人間は必用になるのです。
仮に人型AIロボットがおはスタの現場に配属されたとしても、それが人間に似れば似るほど、人間はAIロボットを憎むようになるかもしれません。

おはスタに人型ロボットが配属
画像生成AI:Microsoft Copilot
プロンプト:
絵を描いて下さい
#場所
テレビ局のスタジオ内風景
#シチュエーション
朝の子供向け番組を生放送している。
多くの出演者、スタッフがいるが、そのスタッフの一人がAIロボットである。
感覚(心)・身体(体)があっても、精神(頭)がなければAIを使うことはできません。
感覚(心)が優れており、斬新なアイディアを次々と出すと言えば、お笑い芸人が該当するかもしれません。
ただ、精神(頭)がなければ、斬新なアイディアも単なる思いつきです。
身体(体)が優れており、頑強な肉体を持っていると言えば、工事関係者が該当するかもしれません。
ただ、精神(頭)がなければ、その頑強な肉体も日々の作業をこなすだけで終わってしまうでしょう。
AIを使用するには、ある程度の精神(頭)が必用であり、感覚(心)と身体(体)だけでは難しいです。
AI時代であっても、精神・感覚・身体のバランスが重要な気がします。
地理学者は、町や川や、山や海や、大きな海や、砂漠のかんじょうなんか、しようとはせん。とてもたいせつな仕事してるんだから、そこらをぶらついてなんかおられんのだ。仕事べやに、ずっとひっこんでるきりだよ。だが、探検家がきたら、いろいろな報告をうけて、あいての話をノートにとる。(サン・テグジュペリ, 岩波世界児童文学集 1 星の王子さま, 88)
地理学者のように、精神(頭)だけの人間は、AIの登場により滅びるのかも知れません。
感覚(新しいアイディア)も身体(現場)も知らず、精神(頭)だけの頭でっかちを、人間はずいぶん優遇しているような気がします。
ところが、AIは精神(頭)が最も得意であり、感覚(新しいアイディア)と身体(現場)を補完してやれば、
精神(頭)だけの人間を上回る事ができるのではないでしょうか。
AI時代において、精神(頭)だけの人間はやがて滅びるかも知れず、やはり精神・感覚・身体のバランスが重要だと考えます。
AI時代も精神・感覚・身体のバランスが重要で、精神だけ、感覚だけ、身体だけでは、いずれ滅びるかも知れません。

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