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大べし見(おおべしみ)
O-beshimi


大べし見は、能では天狗魔障のたぐいの面として用います。古くは「閉歯見」とも書かれました。「ぺしみ」とは歯をみせないで唇を強くかみ合わせて、ウムと力んだときの口をさし、 「へしむ」の名詞型だといわれています。口を強くむすぶため、その反作用として両目をカッと見開き、大きく開いた鼻孔、への字のぐいと食いしばった口、すべてが大きく誇張されており、 大べし見と名づけられました。仏法に敵対する天狗として「善界(ぜかい)」「鞍馬天狗(くらまてんぐ)」「車僧(くるまぞう)」や「大会(だいえ)」などに用います。