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乙 (おと)狂言面
Oto


愛嬌たっぷりの女性の役に用いますが、仏体を表す時などにも使われます。上作の面は、一面の中に様々な表情が見られますが、この面も愛らしさや強かさなど、様々な相を含んでいます。ふっくらとした頬と顎、下がった目尻は可愛らしさ醸し、きゅっと上がった口角には若さを、額からは生命力が感じられる。珍しく舌先を向かって右に振っています。目も左右の形、目元も左右の高さが違っております。 国立能楽堂所蔵 [乙](桃山時代・十六世紀)の写。