ギャラリーに戻る| 次の面を見る

翁(おきな)
Okina


「へ」への字くり抜かれた目、額から頬にかけて溝状の皺にも、人生の苦楽をのみ込んだ温厚で柔和な神々の絶えることのない笑いが感じられる。 円満福徳の相をもつ翁の専用面、切顎の特徴をもち、能面と異なる彫刻要素を持っている。
能では、よく「翁は能にあらず」という言葉が使われますが、これは、普通の能が舞踊詩的であるにせよ叙事詩であるにせよ、一つの筋をもった演劇として 成り立っているいるのに対して、あくまで神聖な儀式としての性格をもっているという意味からであると思われます。