当会について

後世に残したい『動く産業遺産』

地元で当たり前のように走っていた小型路線バス『いすゞMR』。
地元奈良県のバス会社では1984年に山間部や昔ながらの道幅の狭い住宅路線向けとして、初期型のMRを導入開始。
特に昭和61(1986)年からモデルチェンジした後期型はキャブオーバー型(フロントエンジン型)のバスでは初めて前後2扉を実現するという、当時では画期的なものでした。
しかし、MRの登場から20年以上が経過しMRは徐々に引退していき、数を減らしていきました。
平成25(2013)年3月、奈良県のバス会社で最後まで生き残っていた後期型MR3両(237・238・337)が引退。
『MRが引退するときは、引き取って自分たちが残していこう!』
有志の手により3両のうちの1両、『238号車』を奈良県内で保存していくことになりました。
そして、平成25(2013)年10月、任意団体『MR238号車保存会』が発足し、現在に至ります。

譲渡時は白とさくら色(ピンク色)の塗装をまとっていましたが、外板が傷んできたことから2020年秋から補修作業を実施。それに伴い再塗装が必要になったことから、これを機会に全く違う色に塗り替えようということとなり、2021年5月『国鉄バス』風に生まれ変わりました。
この車両の貴重さを皆さんに伝え、多くの方に動態保存の協力をいただくために活動を続けています。
今現役で稼働している前後扉路線仕様のMRは当会と神奈川8Eバス保存会管理の元337号車のみと思われます。