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萬遜樹の本だな
(まんそんじゅ)

mansonge's bookshelf

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2004.01
上田閑照『実存と虚存―二重世界内存在』(ちくま学芸文庫)

 人間の根底的「宗教性」を、宗教を用いずに一般的に論説しようとする試み。だが、分からない人には絶対に分からないだろうなと思う。
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久松真一『東洋的無』(講談社学術文庫)

 西田幾多郎に学んだ禅哲学者による「東洋的無」。悟りから語る内容は確かだ。私には、プロティノスに関しての論述が目から鱗の思い。
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八木誠一『パウロ・親鸞*イエス・禅』(法蔵館)

 萬遜樹、一押しの書。真の「宗教」とは何であり、世の宗教が信仰に過ぎないことがわかる。生の求道者、必読の一書。私の今後十年を縛るものとなろう。
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2003.07
中川八洋『大東亜戦争と「開戦責任」―近衛文麿と山本五十六』(弓立社)

 霹靂(へきれき)の一書。定説となっている戦争の指導者・軍隊・戦争像はすべて虚像であり、真実は正反対だった。そしてこの虚像を捏造した者たちが戦後を支配している。
石田英一郎『桃太郎の母』(講談社学術文庫)

 大地母神信仰を中心に考察した『河童駒引考』の姉妹編とも言うべき論攷集。とりわけ表題となっている「桃太郎の母」はエロチックなまでに秀逸。八幡神や天皇の秘密もここにある。

2003.06
石田英一郎『河童駒引考』(岩波文庫)

 師柳田国男からヒントを得た一テーマ「河童駒引」(河童が馬を水に引き込む話)をユーラシア全土に広がる普遍的な水神信仰の流れの中に再定置する壮大なドラマ。
 
 
 
 

2003.04
新谷尚紀『なぜ日本人は賽銭を投げるの』(文春新書)

 表題はある章から採ったもの。民俗学的な視角をたくさんのテーマで紹介する内容。それぞれ短いながらも、示唆やインパクトは十分噛み応えがある。発展的に読むべし。



2002.09
寺崎秀成『昭和天皇独白録』(文春文庫)

 戦後まもなく天皇があの「十五年戦争」を語り、それを当時宮内庁御用掛にあった寺崎氏が記録した文書である。長く埋もれていて、ようやく発掘され、1990年になって公刊された。
 
 

2002.08
橋川文三『日本浪漫派批判序説』(講談社文芸文庫)

 評者の考えでは、「近代日本」とはニッポンに関する最大最高のアポリア(難問)である。橋川文三氏が、師である丸山真男氏とは違った視角からニッポンの本質に迫っていった嚆矢の書。
北一輝『支那革命外史 抄』(中公文庫BIBLIO)

 伝説の人、北一輝の一書が文庫に入った。何という至福! 彼は「明治人」である。彼の大アジア主義的展望はいかについえたか。この後に「日本回帰」があり、二・二六事件に連座、処刑される。
 
 

2002.07
保田與重郎『保田與重郎文芸論集』(講談社文芸文庫)

 戦前はすべて負の遺産なのか。ヨーロッパの「戦後」(アプレ・ゲール)人と同じ「世界解体」の危機感を、日本へ向けた保田與重郎の思索。

2002.03
関川夏央『本よみの虫干し』(岩波新書)

 オモシロイ。日本の近代文学の再読といったようなものなのだが、様々な新発見がある。よし読んでみようという気にさせるエピソードがぎっしりだ。
R.A.ヴェルナー『円の支配者―誰が日本経済を崩壊させたのか』(草思社)

 日銀の戦後裏面史研究。私には、日銀による日本経済操作や「規制緩和」の陰謀もさることながら、銀行の「錬金術」に長年の疑問が氷解する思いであった。
苅谷剛彦『教育改革の幻想 』(ちくま新書)

 「ゆとり」教育に始まる国家による「教育改革」は果たして現実に基づくものなのか。

2002.02
長谷川三千子『民主主義とは何なのか』(文春新書)

 毀誉褒貶の一書。まず自ら読まれることをお勧めするが、確かに著者自身が言う「民主主義とは何か」自体は分かりにくい。しかし「ホッブズの衝撃」なぞ、「いま」を問う契機とは必ずなろう。
遠山美都男『日本書記はなにを隠してきたか』(新書y/洋泉社)

 実は、評者は著者の一ファンである。七世紀を中心に解明してきた著者の思索の点描集(分かる人には分かり、分からない人には分からない内容とも言えるが)。
遠山美都男『天皇誕生―日本書紀が描いた王朝交替』(中公新書)

 神武から武烈紀まで。副題にもなっている「王朝交替」とは、聖王の仁徳が開き、雄略のときに最盛期を迎え、武烈で断絶した「王朝」である。
福田和也『地ひらく―石原莞爾と昭和の夢』(文藝春秋)

 満州事変の首謀者である「悪人」石原莞爾とは、いかなる「悪人」であるか。そして「昭和」とはいかなる時代であったのか。
 
 
 
 

2002.01
千石保『新エゴイズムの若者たち―自己決定主義という価値観』(PHP新書)

 「自己責任」や「自己決定」の名のもと、わがまま(エゴイズム)が横行している。長年、若者の研究をしてきた著者による一書。繰り返しが多く、突っ込んだ論断が少ないのが難。
勢古浩爾『まれに見るバカ』(新書y/洋泉社)

 見識と筆力を有する著者による勢いあるエッセイ。しかし「バカ」談義は案外至難である。残念ながら、途中で力尽きる。前半を中心に読む(楽しむ)べきポイントがある。

2001.12
石原莞爾『最終戦争論』(中公文庫BIBLIO)

 この書は予想に反して「戦争論」ではない。文明論なのである。法華宗的終末論は日本主義である。石原は法華宗的世界統一を目論んだのだった。
上橋菜穂子『精霊の守り人』(偕成社)

 「ハリーポッター」だけが物語ではない。年増の女性用心棒が主人公という異色シリーズの第1弾。この物語は確かな手応えだ。

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