3A5 の特性実測データ

 
 




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 3A5は1940年代初頭に米国で開発された直熱双3極の高周波用電池管。C級増幅で約2W(40MHz)の出力が得られ、米軍の野戦用無線機などに使われたらしいです。

 RCAなどから下記のようなA1級動作データやEp-Ip特性グラフが公開されてますが、このグラフだとプレート電流のひと目盛りが5mAなので、A1級アンプ用のロードラインを引いてもグラフの底付近を這うようなラインしか得られず、非常にデータが読みづらいです。なので、実測グラフではA級増幅で必要な範囲(下グラフの赤線囲み部分)のみを測定、読み易いよう縦軸(mA)を10倍に引き伸ばして表現しています。




 【データシート値】

   3A5    
バルブ 形状  MT 7pin
 ユニット  直熱双3極
 フィラメント  2.8V/0.11A
1.4V/0.22A
最大プレート電圧  135V
最大プレート損失(片unit)  0.5W (A級増幅)
1.0W (C級増幅)
 A1級動作例  Ep  90V
 Eg  -2.5V
 Ib0  3.7mA
 rp  8.3kΩ
 μ  15
 gm  1.8
 備考(データ元) RCA 、TUNG-SOL



 【実測値】  ※3定数(μ、rp、gm)は、上記動作例付近の数値
           ※Unit2は手抜きして4V間隔で測定

   RCA 3A5  (その1)
 <実測値>  フィラメント 1.4V/0.23A
μ U1=15.33
U2=15.37
rp U1=8.66
U2=8.80kΩ
gm U1=1.77
U2=1.75
<コメント>  4本の中で両Unit間のバラつきが
最も小さいので扱いやすい。



   RCA 3A5  (その2)
 <実測値>  フィラメント 1.4V/0.22A
μ U1=15.72
U2=14.49
rp U1=9.14
U2=8.48kΩ
gm U1=1.72
U2=1.71
<コメント> μやrpの差が大きいと、こんな
感じになりやや扱いにくい。



   RCA 3A5  (その3)
 <実測値>  フィラメント 1.4V/0.23A
μ U1=14.19
U2=14.01
rp U1=8.22
U2=8.06kΩ
gm U1=1.72
U2=1.74
<コメント> 両Unitのμとrpがほぼ同じなので、
バイアス調整だけで良好な特性が
得られる



   RAYTHEON 3A5  
 <実測値>  フィラメント 1.4V/0.23A
μ U1=15.33
U2=14.43
rp U1=8.42
U2=7.83kΩ
gm U1=1.82
U2=1.84
<コメント>


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