50C-A10は1960年代の後半、オーディオメーカーのラックス社の依頼でNECが開発した大型傍熱3極出力管。1968年夏、この球を使ったプリメインアンプSQ38F(30W+30W)が発売されて人気を博しましたが、貧乏学生には到底手の届かない「高嶺の花」でした。
下の真空管記号図にはコントロール・グリッドしか表現されてませんが、実物の内部を覗くとプレートに接続されたスクリーン・グリッドもあるので、正確には純粋3極管ではなくビーム管を3結仕様にしたものということがわかります。なお、ヒーターを6.3V/1.5Aに変更したのが6C-A10で、プレート特性は一緒です。
データシートのEp-Ip特性曲線グラフからは大変直線性の良い球のように見えますが、実測結果はそれほどでもなく、いかにも「多極管の3結」といった感じのプレート特性でした(それでもEL34の3結よりはまし)。
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【データシート値】
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50C-A10 |
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バルブ 形状 |
コンパクトロン |
ユニット |
傍熱3極 |
ヒーター |
50V/0.175A |
最大プレート電圧 |
450V |
最大プレート損失 |
30W |
動作例
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Ep |
250V |
Eg1 |
-22V |
Ib0 |
80mA |
rp |
620Ω |
μ |
8.0 |
gm |
14.0 |
Po |
6.0W |
備考(データ元) |
NEC |
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【実測値】 ※3定数(μ、rp、gm)は、上記動作例付近の数値
① NEC 50C-A10 (その1) |
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<実測値> |
ヒーター |
50V/0.180A |
μ |
8.83 |
rp |
688Ω |
gm |
12.83 |
<コメント> |
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② NEC 50C-A10 (その2) |
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<実測値> |
ヒーター |
50V/0.178A |
μ |
8.60 |
rp |
690Ω |
gm |
12.45 |
<コメント> |
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③ NEC 50C-A10 (その3) |
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<実測値> |
ヒーター |
50V/0.181A |
μ |
8.34 |
rp |
706Ω |
gm |
11.85 |
<コメント> |
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④ NEC 50C-A10 (その4) |
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<実測値> |
ヒーター |
50V/0.181A |
μ |
8.99 |
rp |
702Ω |
gm |
12.82 |
<コメント> |
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⑤ NEC 50C-A10 (その5) |
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<実測値> |
ヒーター |
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μ |
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rp |
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gm |
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<コメント> |
※ 再実測中 |
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