5751は1950年ごろに登場した高μの傍熱双3極電圧増幅管で、「高信頼管」のはしりの一つ。巷では12AX7の互換球ともされ人気が高い(=懐に優しくない)球ですが、電気的特性は12AX7よりもむしろ6SL7GTに近いと思います。
バイアス0V曲線の様子は12AX7同様にてんでんバラバラですが、-0.5Vを超えるとピシッと決まるようになり直線性も良好です。両ユニット間の差がほとんどないところなど、さすがは「高信頼管」です。
【データシート値】
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5751 |
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バルブ 形状 |
MT9pin |
ユニット |
傍熱双3極 |
ヒーター |
12.6V/0.175A
6.3V/0.35A |
最大プレート電圧 |
330V |
最大プレート損失
(片ユニット) |
0.8W |
動作例 |
Ep |
250V |
Eg |
-3.0V |
Ib0 |
1.0mA |
rp |
58kΩ |
μ |
70 |
gm |
1.2 |
備考(データ元) |
GE、RCA |
SIEMENS |
【実測値】 ※3定数(μ、rp、gm)は、上記動作例での数値。
※手抜きしてUnit2のバイアスは1V間隔で測定。
① 東芝 5751 その1 |
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<実測値> |
ヒーター |
6.3V/0.35A |
μ |
U1=68.71
U2=69.22 |
rp |
U1=55.32kΩ
U2=54.59kΩ |
gm |
U1=1.24
U2=1.27 |
<コメント> |
両Unit間の特性がよく揃って
いる。 |
② 東芝 5751 その2 |
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<実測値> |
ヒーター |
6.3V/0.35A |
μ |
U1=66.67
U2=66.45 |
rp |
U1=56.37kΩ
U2=55.55kΩ |
gm |
U1=1.18
U2=1.20 |
<コメント> |
同 上 |
③ NEC 5751 その1 |
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<実測値> |
ヒーター |
6.3V/0.35A |
μ |
U1=70.65
U2=70.56 |
rp |
U1=54.77kΩ
U2=56.14kΩ |
gm |
U1=1.29
U2=1.26 |
<コメント> |
NECは2本とも、各曲線が
定規で引いたような見事な
カーブを描き、Ipをかなり絞り
込んでも直線性が保たれる。
但し、NECに共通する特性か
どうかは不明。 |
④ NEC 5751 その2 |
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<実測値> |
ヒーター |
6.3V/0.35A |
μ |
U1=69.06
U2=68.96 |
rp |
U1=55.16kΩ
U2=53.50kΩ |
gm |
U1=1.25
U2=1.28 |
<コメント> |
同 上
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⑤ 日立 5751 |
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<実測値> |
ヒーター |
6.3V/0.36A |
μ |
U1=68.11
U2=69.94 |
rp |
U1=53.10kΩ
U2=53.61kΩ |
gm |
U1=1.28
U2=1.30 |
<コメント> |
両Unit間の特性はよく揃って
いるが、NECとは逆に小電流
領域での立ち上がりがいまいち
なので、Ipを絞った使い方は
しない方がいい。
但し、日立に共通する特性か
どうかは不明。 |
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