6N6P (6Н6П)は旧ソ連時代にロシアで開発された低μ、低rpの傍熱双3極管。ぺるけさんのミニワッターで様々なバージョンが紹介されたことから、その存在が広く知られるようになりました。
ロシア語と英語が併記されたデータシート(発行元不詳)を見ると、Ep120V、Eg-2Vの設定でIpが28-7mA~28+8mA(21~36mA)などとかなりバラつきの大きな球のようですが、実態はどうなのか、手持ちの10本をチェックしてみました。実測値は25.2mA~33.5mA(平均29.3mA)で、意外とまとまってました。
また、下記「ぺるけさんの動作例」設定での3定数実測値は、μが16.00~18.97(平均17.59)、rpが2.35~2.77kΩ(平均2.55kΩ)、gmが5.97~7.90(平均6.93)でした。
【データシート値】
|
6N6P (6Н6П) |
|
|
バルブ 形状 |
MT9pin |
ユニット |
傍熱双3極 |
ヒーター |
6.3V/0.75A |
最大プレート電圧 |
300V |
最大プレート損失
(両ユニット合計) |
8W |
ぺるけさんの動作例
(真空管アンプの素) |
Ep |
180V |
Eg1 |
-6V |
Ib0 |
17.3mA |
rp |
2.4kΩ |
μ |
15.8 |
gm |
6.87 |
備考(データ元) |
不詳 |
【実測値】 ※ 3定数(μ、rp、gm)は、上記ぺるけさん動作例付近の数値。
※ 手抜きしてUnit2 のバイアス測定は4V間隔です。
① 6N6P (6Н6П) その1 |
|
<実測値> |
ヒーター |
6.3V/0.77A |
μ |
U1=17.92
U2=17.61 |
rp |
U1=2.51kΩ
U2=2.66kΩ |
gm |
U1=7.13
U2=6.63 |
<コメント> |
両Unit間の差がほとんどなく、
PPアンプにも安心して使える。
10本中4本が該当。
|
② 6N6P (6Н6П) その8 |
|
<実測値> |
ヒーター |
6.3V/0.76A |
μ |
U1=16.53
U2=16.56 |
rp |
U1=2.56kΩ
U2=2.61kΩ |
gm |
U1=6.47
U2=6.36 |
<コメント> |
同 上 |
③ 6N6P (6Н6П) その2 |
|
<実測値> |
ヒーター |
6.3V/0.75A |
μ |
U1=17.65
U2=18.97 |
rp |
U1=2.41kΩ
U2=2.57kΩ |
gm |
U1=7.33
U2=7.38 |
<コメント> |
①②に比べるとやや見劣りするが、
実用上は問題なし。
10本中3本が該当。
|
④ 6N6P (6Н6П) その10 |
|
<実測値> |
ヒーター |
6.3V/0.76A |
μ |
U1=17.83
U2=18.52 |
rp |
U1=2.46kΩ
U2=2.35kΩ |
gm |
U1=7.26
U2=7.90 |
<コメント> |
同 上 |
⑤ 6N6P (6Н6П) その3 |
|
<実測値> |
ヒーター |
6.3V/0.76A |
μ |
U1=16.62
U2=17.84 |
rp |
U1=2.77kΩ
U2=2.75kΩ |
gm |
U1=5.97
U2=6.49 |
<コメント> |
ジャンク箱行きが妥当。
10本中3本が該当。 |
⑥ 6N6P (6Н6П) その9 |
|
<実測値> |
ヒーター |
6.3V/0.75A |
μ |
U1=18.05
U2=16.00 |
rp |
U1=2.42kΩ
U2=2.66kΩ |
gm |
U1=7.45
U2=6.03 |
<コメント> |
同 上 |
⑦ |
|
<実測値> |
ヒーター |
|
μ |
|
rp |
|
gm |
|
<コメント> |
|
◆真空管一覧に戻る
◆トップページに戻る
|