7308/E188CCは、1960年前後にTVチューナー用などとして欧州で開発された傍熱双3極の高信頼管です。その少し前に登場した高信頼管6922/E88CCの最大プレート電圧 と最大プレート損失を10%程引き上げたもので、中μで内部抵抗が低く、直線性も高周波管にしては良好とあって、近年はオーディオ球としてすっかり有名(すなわち高価)になりました。
7308は6922をほんの少し手直ししただけなので、両者のプレート特性はまったく同じと言ってよく、PHILIPS・7308の1962年データシートのEp-Ip特性グラフには6922のグラフがそっくりそのまま使われています。
【データシート値】
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7308/E188CC |
(参考)6922/E88CC |
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バルブ 形状 |
MT9pin |
同左 |
ユニット |
傍熱双3極 |
〃 |
ヒーター |
6.3V/0.335A |
6.3V/0.3A |
最大プレート電圧 |
250V |
220V |
最大プレート損失(片Unit) |
1.65W |
1.5W |
最大プレート損失(両Unit) |
2.2W |
2.0W |
動作例 |
Ep |
90V |
同左 |
Eg1 |
-1.3V |
〃 |
Ib0 |
15mA |
〃 |
rp |
2.64 kΩ(推定) |
〃 |
μ |
33 |
〃 |
gm |
12.5 |
〃 |
備考(データ元) |
PHILIPS |
〃 |
【実測値】 ※3定数(μ、rp、gm)は、上記動作例付近での数値
① 松下 7308/E188CC (その1) |
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<実測値> |
ヒーター |
6.3V/0.335A |
μ |
31.50
31.08 |
rp |
2.74kΩ
2.62kΩ |
gm |
11.49
11.84 |
<コメント> |
μはやや小さめだが、両unitの
特性が非常に良く揃っている。 |
➁ 松下 7308/E188CC (その2) |
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<実測値> |
ヒーター |
6.3V/0.334A |
μ |
31.34
31.49 |
rp |
2.67kΩ
2.73kΩ |
gm |
11.73
11.55 |
<コメント> |
μはやや小さめだが、両unitの
特性が非常に良く揃っている。 |
③ SYLVANIA 7308 (その1) |
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<実測値> |
ヒーター |
6.3V/0.322A |
μ |
33.15
35.86 |
rp |
2.54kΩ
2.69kΩ |
gm |
13.03
13.31 |
<コメント> |
SYLVANIA製なので「まあ、
こんなものか…」 |
④ SYLVANIA 7308 (その2) |
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<実測値> |
ヒーター |
6.3V/0.327A |
μ |
28.83
35.63 |
rp |
2.29kΩ
3.68kΩ |
gm |
12.57
9.68 |
<コメント> |
グラフの傾向からして、初期不良
品と思われるが、U2は無残!! |
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