LS8A(CV1676) の特性実測データ

 
 




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 LS8A(CV1676)は、3A/109B(CV1663)とほぼ同スペックの英国生まれの直熱3極出力管です。有名どころ以外の欧州古典管の例にもれず、この球もほとんどデータがありませんが、登場したのは1940年代と思われ、主な供給先は電信・電話回線の中継器(repeater)など英国政府機関向けだったようです。

 現在入手可能なこの球の公式データは、英国・郵便電気通信省傘下にあったGeneral Post Office(G.P.O)が1946年に発行した簡素なものだけのようで、最大プレート電圧は150Vと、3A/109Bや71Aといった同時期の同等管に比べて30~40Vも低いです。ただ、3A/109BはメーカーのSTCが最大プレート電圧190Vと明記しているのに対し、ユーザーのG.P.Oは故障防止や長寿命化を狙ってか同160Vと大幅に低く設定しており、これに倣えばLS8Aも180V位までいけるのかも知れません。



 【データシート値】


 
   LS8A(CV1676)      【 参考 】  3A/109B(CV1663) 
バルブ 形状  ST-14(ダルマ)  ST-14(ダルマ) 
 ユニット  直熱3極 直熱3極 
 フィラメント  4.0V/0.15A 4.0V/0.25A
最大プレート電圧  150V(G.P.O)
180V (推定)
160V(G.P.O)
190V (STC)
最大プレート損失  3.9W (推定) 5W (推定)  
A1級 動作例  Ep  130V  130V 
 Eg1  -8.0V  -8.0V 
 Ib0 -  -
 rp  2.135kΩ  2.0kΩ 
 μ  6.0  6.0
 gm 2.8  3.0
RL - -
 Po - -
 備考(データ元) G.P.O(General Post Office ) STC、 G.P.O
 



  【実測値】

 実測データを改訂しました。理由は、実験的に追加した真空管カーブトレーサーの配線の一部を外し忘れていたことが判明、その影響で実際より2Vほどバイアスが深くなっていたためです。失礼しました。(2024/01/15)

※ 3定数(μ、rp、gm)は上記動作例(Ep130V、Eg -8V)での数値。

  GEC LS8A(CV1676) その1
 <実測値>  フィラメント 4V/0.16A
μ 6.05
rp 2.25kΩ
gm 2.69
<コメント>





  GEC LS8A(CV1676) その2
 <実測値>  フィラメント 4V/0.15A
μ 5.87
rp 2.58kΩ
gm 2.27
<コメント>


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