UX-12Aは1934年ごろ、東京電気(マツダ)によって並四など家庭用ラジオの終段管として開発され、日本のみで生産された直熱3極出力管です。ベースになったのは米国で1920年代後半に発売された112A(ナス管、ST管)のようですが、外観は本家よりひと回り小さいST-12タイプで、特性もやや異なっています。1950年代までは製造されていたようですが、最大出力(シングル)がせいぜい270mW前後と非力のためか、皆さん食指が動かないようで作例もあまり見かけません。 実測してみると、本家の112Aの特性に類似した個体の方が多く、ロードラインを引くにあたってはそちらを参考にした方が良さそうです。 【データシート値】
【実測値】 ※3定数(μ、rp、gm)は、A級動作での最適動作基点付近の数値
◆管名一覧に戻る |