雨水をたっぷりふくんで
青々と葉を繁らせた
木々であふれる森の中
立っているだけで
むせかえる程の緑に
のみこまれそうになる
いっそこの大きなエネルギーの中に
同化してしまえたなら…と思った
しかし同化するにはあまりにも
小さくていびつで滑稽な姿の私
太陽の光を受けてきらめく葉っぱが
風に揺れてザァと笑う
私は小さな身体に
つめこめるだけ息を吸い込んで
押し出されるように
森をあとにする
森の中に還るには
まだまだ修行が足りないらしい
(星屑ぽえめる掲載)